Samson girl!

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「はさまった・・・・・・!!くそ!!はさまった!!んぎ!」


勢いよく屋敷に突っ込んだ麦わらはものの見事に挟まった。

麦わらにつかまっていたおれはというと壁に頭をぶつけた。思いっきりだ。

冷静に状況を解説しているがものすごく痛い。

そりゃあもう頭蓋骨粉砕してんじゃねぇのってぐらい痛い。

後で麦わらを殴らないと気が済まねェ。


「ん!?ああ!ロープのやつ!!

 どうしたんだお前大丈夫か!?血だらけじゃねぇか!!」

『おい麦わら、いいからさっさと入れよ。この体勢そろそろキツいんだが。』



・・・って聞こえてねェ感じかこれ!?

麦わらはまだ誰かと話してるみてぇだし、これじゃあおれだけ疲れるじゃねぇか!


『この野郎・・・こんな壁ぶっ壊してやる!!』


「嵐脚」

その声が聞こえたのとおれが壁をぶっ壊したのはほぼ同時だった。

「わ!!」

『うおっ!?』

「ケリで・・・壁が切れた!」

変なガイコツの仮面を被った奴のケリでさっきまで麦わらが挟まってた壁は綺麗に切れていた。

『おい麦わらァ!!おれが自分で壁ぶっ壊さなかったらおれ切れてたんだけどォ!?』

「いやー悪ィ悪ィ!!でもまぁ無事だったんだしいいじゃねーか!」

『そういう問題じゃ・・・ってぅおおうっ!?』

「ん?ぐへ!!!」

『麦わら!!』

何が起こったのかよくわからなかったが、いつの間にか牛の仮面の奴が麦わらの背後にいた。

そして金属で麦わらを床に固定した。

「お前もじゃ、"碧夜叉"。・・・お前は後でもう一度会うことになりそうじゃがな。」

『は?ってうわっ!!』

おれとしたことが、一瞬で床に止められてしまった。

結構固いな、これ。


「緊急事態でね。お前に付き合ってる暇はない。」

「う・・・動けねぇ!!」

ガチャンガチャンと音を立てて暴れる麦わらの努力も虚しく、

金属が外れる様子は全くない。


「オイ、そいつも止めとけ。戦ってる場合か。」

「ああ。」


ガチャン、と見知らぬ誰かも金属で止められてしまった。

そうしてスタスタと歩いていく仮面の奴ら。

多分あいつが犯人なんだろうな。
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