ガンダム夢小説【短編】

□君に会いたくて
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「アリス!?アリス!?ったく、何処行ったんだよ…。おーい、アリスー!!」

艦内に響く一人の少年の声
どうやら人探しをしているようだ

「あ、シンだ。アリス探してるみたい」
「相変わらずアリスがいないとダメみたいだな」

整備士のヴィーノとヨウランがMSデッキで探し回ってるシンを見て噂をする

シンと彼の探し回ってるアリスは艦内公認のバカップルである

そしてシンはアリスに固執していて彼女がいないとすぐに慌てて落ち着きが無くなる事が多い

「あ、ルナ!レイ!アリス見なかった!?」
「いや、見ていない」
「私も見てないわ」

どうやらここには来てないようだ

「そっか、ありがとう!」

再び走り出す

すると食堂からアスランが出てきた

「ん?どうしたシン、そんなに慌てて…」
「隊長!アリス見ませんでしたか!?」
「いや、今日はまだ見てないな」
「そうですか…ありがとうございました…!」

奥へと走り去って行くシン

「結局何だったんだ…?」

アスランは走り去って行くシンを見つめながら疑問を口にした

それから探し続けるもアリスは見つからずシンは半錯乱状態になりながらMSデッキで途方に暮れていた

「はぁー…何処行っちゃったんだよ……」

彼女の愛機、アレースガンダムの足元で膝を抱えながら座り込んでシンはか細い声で呟いた

早く会いたい、今すぐにでも抱きしめたい、声を聞きたい

「アリス…」

「なぁに?」

「えっ…?」

驚いて顔を上げるとそこには正に自分の探し回っていた人物がいた

シンは思わず立ち上がり彼女を抱きしめた

「え!?シ、シン!?」

「会いたかった…!アリス…俺」

アリスはぽんぽんとシンの背中を叩いて落ち着かせる

「どうしたの?」

「アリスを探しても全然見つからないから何処かに行っちゃったのかと思って…心配で……」

「バカね、シンを置いて何処かに消えたりするわけないでしょ?」

「そうだな…」

密着していた体を離しシンはアリスを正面から見つめる

すると突然シンは優しく彼女に口付けた

「ふぇ?」

何とも間抜けな声を出すアリス

それに対してしてやったと言わんばかりのイタズラ顏のシン

それは余りに一瞬の出来事だったが皆の視線は最初から二人に向いていて…

「あぁーーっ!!シンがまた見せつけてるーっ!!!!」

最初に沈黙を破ったのはヴィーノ

「お前ー!!彼女いるからって調子にのんなよー!?」

ヨウランも叫ぶ

「いいだろー!?俺のアリスなんだから!!」

ぎゃあぎゃあと言い合うシン達を見ていたらアリスはどうでもよくなってきた

「シン、これからも一緒にいようね」






彼に聞こえない様な声でこっそりと呟いたのだった






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