双子の恋人(短編)

□双子の恋人3(社会人)
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「よーし、まだまだ飲むぞー!」というまきの声が風呂場まで聞こえてきた。

まったく、もう23時だという事をわかっているのか。

でも久しぶりに見たまきの屈託のない笑みは、あきにとっては少し嬉しかった。



風呂から上がって水を飲もうとリビングへ行くと、いびきが響きあっていた。

二人ともビールの缶を散らかしたまま爆睡している。


「はあ……」


あは再びため息をついた。


押し入れから掛け布団を引っ張りだし、健太とまきにそれぞれ掛けてやった。


まきの寝顔が可愛くて、乱れた茶髪をすいてやると、いきなりその腕が掴まれた。

目を開けたまきにそのまま引っ張られて触れるだけのキスをする。


「まき、見られたらどーするんだよ。酔ってるのか?」

「酔ってない。あきが好きなんだからキスするのは当たり前だろ?」


真っ直ぐなまきの言葉を久しぶりに浴びて、あきは少し頬を赤らめた。


「やっぱり酔ってる」


上体を起こしたまきに引き寄せられるように2人はまたキスを交わした。

器用にキスをしながらまきが立ち上がり、今度は自分の寝ていたソファにあきを押し倒した。


「まきっ、ここではダメだって」

「えーいいじゃん」


寝ているとはいえ友達の目の前でやるなんてやっぱりまきは酔っている。

あきはまきの肩を少し押し返す。


「だめ。ここではだめ」


まきは不満そうに口を尖らせる。


「むー。じゃあベッドにいく」


後ろから服のなかに手を入れ、乳首をまさぐってくるまきを器用にかわしながら2人は寝室に向かった。


あきが静かに扉を閉めると同時にまきはもう唇に吸い付いてくる。

舌を絡めながらまきはあきの服を脱がせた。


「んっ……ふ…ん……」


どちらともなく声が漏れる。


まきはそのままあきをベッドにゆっくり押し倒す。


「ん…あき……」


まきの口づけは唇から首筋に流れた。


「ふっ……は、ん…」


いつもよりまきの息が荒い。


「まき、もしかして溜まってる?」


あきは率直に尋ねた。

まきは余裕のなさそうに顔を赤くし、


「当たり前じゃん、あきと最近ちゃんと寝れてないから」


と言ってあきの指と自分の指を絡めた。


「だから今日は優しく出来ないかも」


まきはあきの股間に手を伸ばす。


「んっ、まきっ…」


久々の感覚に背筋がゾクゾクする。

あきは自分で腰上げしてパンツを下げた。


「いいよ」


あきはまきを見つめる。


「今日はちょっと乱暴でもいいよ」


今になって分かった。自分もまきと同じく溜まっていた。


まきは嬉しいのか悲しいのか何ともいえない表情をして自分のものを取り出した。


パンツを下げた瞬間、ビンッとそのものが跳ねて、まきがもう限界まで来ていることを知った。


「ごめん、あき」


まきはそう言うとあきの足を開き、慣らしもしない穴に硬くなったそれを入れた。


「いっ……んんっ!」


鋭い痛みが走ってあきは背を反り返らせる。


「はっ……んっ」

「あ、あきごめん!痛い?」


あきは必死に首を振る。


「大丈夫っ、だから続けて」
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