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□俺達の番だ
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「聖川」

「なんだ?」

「イッキとイッチーが付き合い始めたよ」

「知っているが?」


話しかけるなりばっさりと切り捨てる真斗にやれやれという態度を取るレンは本題を告げる。


「聖川は誰かとくっつく気は」
「ない」

「……」

「……」


真斗が言葉を重ねて切り捨てたせいか会話が途切れてしまった。


「聖川は今まで誰と1番長く過ごした?」

「は?」


突然の質問に真斗は驚きと何を聞くんだという呆れから疑問形の言葉を発した。それでもなおレンは言葉を続ける。


「俺でしょ?」

「あ、あぁ…」


戸惑いながらも返事をする。その様子にレンはとても満足げにしている。


「だったらさ、俺と付き合ってよ」

「断る。なぜ男の貴様と付き合わねばならんのだ」


どうやら真斗は交際とは男女で行うものだと思っているようでレンの告白を断った。


「でもさ聖川、イッキ達だって男同士だよ?」

「……」


最高な情報を再度聞かせれば真斗は黙ってしまった。ため息をついたのちに口を開く。


「どうしてもというなら…」

「どうしても、さ」


控えな返答に即答するレンに真斗は顔を上げて言った。


「ただし条件だ。いかがわしい事はするな」

「…はいはい」

「今の間はなんだ!」


真斗が突き付けた条件にえぇ…とガッカリしたと言えず適当に返事を返すが、本当の了承ではないために真斗が怒った。


「お前が喘ぎ啼く声が可愛いだろうと思ってね」

「その口を閉じろ馬鹿物っ!!」

「ぶっ!!?」


ついつい本音を漏らしてしまったレンの言葉を聞くなり恥ずかしさと馬鹿馬鹿しさから自分が座っていた座布団を投げる真斗。顔にクリティカルヒットしたレンはそれでも満足げだ。

そうして音也とトキヤにつられるようにレンと真斗も付き合うことになった。
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