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□体育祭は大波乱!?
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「マシュマロどこっ!?」
「ぶふっ!!ほむひほ…。」
今日は体育祭。S、Aクラスの他にマスターコースなど早乙女学園に所属する全員が対象のイベントだ。
(マスターコースの参加している人達は仕事がない人達の組み合わせで半クラス分しかいない)
音也と翔が挑戦しているのは障害物競争だ。小麦粉に紛れたマシュマロを探して口にくわえ、網をくぐり抜け、パン食い、ハードルを飛ぶかくぐるか、借り物競争とありとあらゆる障害物がある競技である。音也はおぼんに敷かれた小麦粉からマシュマロを探すために顔を真っ白にしている。翔は見つけたはいいが周りに付いた小麦粉を吹き出している。
「あった!!くひは(口が)…!」
「うわぁあっ!?」
やっと見つけた音也は翔と同じ状態に、翔は見付けるのを諦め豪快に小麦粉を振りかぶる他の生徒の巻き添えになってしまった。
競技は続いてパン食い。
「あ、取れた♪」
一発で取れた音也は嬉しそうに次に向かう。が…
「くっそ、取れねぇ〜!!」
何度跳びはねようと届かない翔。低めのパンを狙おうにも狙えず、見兼ねた審判からパンを貰って全力ダッシュ。
借り物競争。
「誰か、HAYATOのCD持ってる人!」
普通はないようなお題にパニクるのは音也だけではない。
「朝から体育祭に気合い入れた人…そんなのわかんねぇよ」
無理もない。お題を決めたのはあのシャイニング早乙女だ。
「朝から優勝する気でいるのは誰だ〜!!!」
最終手段。自分の声を最大限まで出して質問する翔。すると、まさかの人物が歩み寄る。
「私が行きましょう」
「は…?」
翔は目を丸くする。トキヤが来るとは思わなかったからだ。
「もともと負けは好きません。それに朝、音也に"負けないからね"と言われたので」
優勝して勝つよりも直接勝つほうが清々しいのか涼しい顔で言うトキヤ。噂をする音也は体育祭に持ってくるはずもないHAYATOのCDを必死に探している。
「わかった、行くか!」
「えぇ」
ゴールする際には指定された人・物に触れていなければいけないため手を繋いでゴールというなんとも不思議な光景が見られた。
「誰か、今からでいいから持ってきて〜…。」
一方、お題の物が見付からない音也はタイムリミットで強制的に最下位の点数となった。