およそ一生なんて

□第35話
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校庭の木陰で肉まんを食べる。



シ「烏龍茶も飲むか?」

乱「おぉ、さんきゅ」



肉まんを食べ終え、烏龍茶を一気に飲み干した。



乱「あー食った食った。結構うめぇじゃねぇか」

シ「全部食べたな、乱馬」

乱「なんだよ、今更返せって言っても無理だぞ」



シャンプーはニヤッとする。



シ「乱馬、これでわたしの虜」

乱「え?」



シャンプーは俺の前で指を鳴らして…



シ「私を抱きしめるよろし」



そういうシャンプーをよそに近くにいた猫がくしゃみをした。



乱「だぁぁぁぁぁあああああああ!!!」



な、な、ななななんで俺が!!!!

ね、猫なんか…に、抱き、つかないといけ、ねーんだよ!?



シ「ど、どういうことか!?」

乱「わーー(泣)ねっ猫きらい猫こわい猫いやーー(泣)」

猫「くしゅん」



再び体が勝手動いて猫に。



乱「うわーーーー(泣)」



そして少し経って体が自由になり急いで猫から離れる。



シ「乱馬、どうしたのか!?抱きしめるのは私!」

乱「え」



またしてもシャンプーは俺の前で指を鳴らした。



シ「しまた。くしゃみが合図になてしまた!」

乱「シャンプー!俺になにをした!」

シ「あぁ、そうだ。確かどこかに…」

乱「おいシャンプー!」



シャンプーは俺に背を向けてなにか探し出す。

そして手にはコショウが。



乱「コショウ?」



シャンプーは自分の顔の前でコショウをだしてくしゃみをした。



シ「はっくしゅん!」

乱「!」



か、体が勝手に…



シ「乱馬、わたし幸せ」

乱「なっなんでこうなるんだよ!」



シャンプーに抱きついてる自分に焦りながら目の前には名無しさんの姿。



乱「あッ!名無しさん…ッ」

『…』

乱「お、おいこら、離れろ」

シ「離しちゃいやある……はくしゅっ」

乱「うわぁあ!」



自分から抱きついてるのを名無しさんに見られるなんて…



乱「あ、おおおい、名無しさん!誤解すんじゃねぇぞ!体が勝手に」



俺の弁解も届かず背中を向ける。



乱「あ、おい、待てよ!」

『今日はみんな出かけちゃうから留守番お願いってかすみお姉ちゃんが。あたしの用事はそれだけ!じゃ』



にっこり笑ってその場を去って行った。



乱「名無しさん!」




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