およそ一生なんて

□第24話
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グッと自分の方に引きつけるとどうやら手応えはあるようだ。


そのままぐいんと引っ張る。



『わっわっわっ…!』



竿の先を見ると名無しさんが。



や、やった…!!



そして嬉しさのあまり竿を手から離してしまいつり上げられた名無しさんが俺の方へ飛んできた。

反射的に名無しさんをキャッチする。

ちょうどお姫様抱っこになった。



『あっ、良牙!!久しぶりだね』

良「あ、はは。ひ、久しぶり!」



すると腕の中にいた名無しさんは乱馬によっていなくなった。



乱「久しぶりに会えたと思ったらなにしやがんだ」



どうやら乱馬が名無しさんの腕を引っ張って自分の方へ持ってったらしい。



良「…貴様ぁ〜」

乱「ん?」



乱馬は俺の足元に落ちている竿を手に取って振り回し始め、俺は慌ててそれを奪い返す。



乱「おめー、名無しさんになにしやがった?」

良「別になんもしてねーよ!」



…多分。



乱「……ふーん」



乱馬はケロッとしてる名無しさんを少し横目で見てため息をつく。



『あ、ごめん。あたし家帰ってやることあるから先行くね!』

良「あ、あぁ…」

『良牙!久しぶりに会えたんだしどうせなら家に来なよ』

良「えっいいのか!?」

『もちろんっ。だから乱馬、良牙と一緒に家に帰って来てね?』

乱「えー」

『よろしくね。じゃあ』



名無しさんは走ってこの場からいなくなった。



乱馬は俺を見てめんどくさそうに家に向かうのだった。




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