およそ一生なんて
□第19話
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あ/な「え〜〜〜っ良牙くんの子供〜!?」
良「うっうそだ〜!うそだうそだうそだうそだ〜っ!」
な「やだっ、そっくり」
あ「他人じゃないわよ、絶対」
な「ま〜良牙くん、奥手そうな顔してやるわね」
乱「いやまったく…俺も今日まですっかり騙され…」
みしっという音と共に頭に痛みが。
良「弟でちゅ〜(汗)」
な「ま、そんなとこでしょーね」
それから良牙はキョロキョロし始める。
俺はこそっと耳打ちをした。
乱「名無しさんはまだ帰って来てねぇよ」
良「なっ」
乱「反応が楽しみだなっ」
良「きさま〜…」
そんな話をしているとガラガラと玄関のドアが開いた音がする。
それと同時にあいつの声。
『ただいま〜』
あ「名無しさん!名無しさん!」
『あっ、あかね。どうしたの?』
あ「見て!」
そういってあかねは良牙を差し出す。
『えっ良牙…?』
あ「この子、良牙くんにそっくりよね!良牙くんの弟なんだって!」
『えー!弟いたのー!?』
驚くやいなや良牙と視線を合わせるべく腰を落とした。
『ふふっ、こんにちは』
良「こっ、こっ、こんにちは…///」
『あははっ!かわい〜!』
そして名無しさんはぎゅ〜っと良牙を抱きしめた。
良牙はというと顔を赤く染めている。
あ「あ、そうだ。あたしが小さい時着てた服着てみなよ」
『ぴったりだったりして』
「ねー」と言って2人は嬉しそうにしながら奥へと行ってしまった。
ジロッと良牙を見るとこれでもかというほど幸せそうな顔をしていた。
乱「ちっ…」
名無しさんも名無しさんだぜ。
子供でも見た目は良牙そのまんまのくせにすぐ抱きつきやがって。
あいつには警戒心てのがねぇのか。
イライラしながら俺も奥へと移動した。
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