およそ一生なんて

□第19話
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-乱馬side-



乱「ん?良牙?」


学校帰りたまたま空き地でブタになった良牙を見つける。

隣にはお湯と、小さなきのこが置いてあった。



乱「今日の土産はきのこか」



ひょいと隣に座ってきのこをとる。



乱「いっただっきまー…」



食べようとすると手首を噛んでくる。



乱「いいじゃねーかよ、一個くらい。
…あっ、名無しさん」



気を反らしているうちにきのこを食べようとするが、お湯をかぶった良牙に口の中へ石を突っ込まれ食べるのをはばかれた。



良「食うなっ、ボケナスーッ」

乱「ふっ…おもしれぇ、久しぶりに勝負だ、良牙!!」



良牙に向かって構えたはいいが…



乱「うぐ!?」



湯気から出てきたのはガキだった。



乱「ガキ!?」



理由無く頭をぴたぴた叩く。



乱「悪い!知り合いにそっくりだったもんだから。ごめんな、ぼく」

良「ふっ…乱馬よ、俺だとわからねぇのも無理はない。俺がこんな姿になっちまったのは…」



すたたたた



乱「いや〜失敗失敗失敗失敗」

良「人の話を聞かんか、貴様ーッ!」










気を取り直してことの発端を良牙から聞く事にした。



乱「年の数茸!? つまりこのきのこを食って若返ったと…」

良「あぁ、話によるとそうらしい」

乱「このきのこのサイズ通りの年になるって?」

良「そうだ」

乱「てことはこれを16pに育てて食えば元に戻る」

良「そんなわけで今回は天道道場には寄らねぇ。名無しさんによろしくな」



そういって離れていこうとする良牙の服の裾を足で抑えた。



乱「良牙おまえ、なんでそう水くさいんだよ」

良「?」

乱「ガキの体じゃ何かと不都合だろ。俺がうまくごまかしてやるからうちにこいよ」

良「乱馬…」



がしっと手をとり合う。



良「お前って時々いいやつだな!」

乱「ばかだなぁ、友達じゃないか」



それから俺は良牙の荷物を背負って天道道場に帰る事にした。






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