およそ一生なんて

□第5話
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「お嬢ちゃんたちかわいーから肉まん一個ずつおまけしちゃおう」

ら「きゃ〜おじさんありがとっ」

『ありがとうございますっ』


一個ずつおまけしてもらった肉まんを抱えてその場をあとにする。


『女の子でくる意味ってこういうことだったんだ』

ら「そ。しかも名無しさんがいりゃ俺が食える個数も一個増えるしな」

『私がサービスしてもらったのもらんまが食べる気?』

ら「ったりめーだろ」


口に肉まんを含みながららんまは言う。



そして一緒に帰っていると空き地で包帯まみれの人3人が一人の女の子を取り囲んでいた。


?「風林館高校の方たちね。焦らなくても一週間後に試合があるじゃありませんか」

「問答無用!!」

「ここであったが百年目!!」


そのやり取りをらんまと一緒に塀の上からみている。

「覚悟!!」といって包帯まみれの人達が仕掛けると相手の女の子はリボン一本でねじ伏せた。

そしてリボンで攻撃し続ける。


『…ッ』

ら「あ、おいっ名無しさんッ!!」


すっとらんまから離れて彼女の元へ走る。

手に持っていたリボンを蹴り、手から離れた瞬間私が掴んだ。




『もういいでしょ?』




その一部始終を見ていたらんまはぽかんとして言葉を失っていた。



?「あら、あなた」

『ん?』

?「名無しさんさんではありませんか?」

『えっ、なんで知ってるの?』

?「その美貌、有名ですわ。わたくしにはおよびませんけど」



ふんぞり返って笑う。



『…そ、そっか。あ、これ。ごめんね大事なもの蹴っちゃって』


彼女にリボンを返す。


?「…」

『?』


なにか試すように今度はあたしに向かってリボンを構えた。


『え、ちょ…』

?「先ほどのことを見る限りかなり出来るようなので」


そう言うとすぐに攻撃してくる。




が、痛みはやってこなかった。

らんまが私の前でリボンをさばいてくれたから。




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