およそ一生なんて
□第2話
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-らんまside-
天道道場という看板がうっすら見えたところで俺は意識を取り戻した。
はっと隣を見れば俺と同じように担がれている名無しさん。
見た目からして特に汚れてない。
強制的になにかで眠らせたのか。
ら「は、な、せーーーー!」
暴れても今は女の体。
びくともしない。
ら「はなせ、ばかやろー!」
俺の言葉も聞かないでずかずか他人の家に入っていく。
そして家の中の人達が迎えに来たが俺らを見た瞬間逃げていった。
ら「ほらっ。おびえてるじゃねーか」
か「これがおとうさんの友達?」
おじさんは全力で首を振る。
な「友達でなかったらなんでパンダがくるのよ。不自然じゃない!」
そう言うとどんと俺を前に突き出して親父は名無しさんを俺の腕にのせた。
早「きみ…もしや」
ら「早乙女乱馬です。すみません」
あ「あら、この子は?」
眠らされている名無しさんを覗き込みながら言った。
ら「あ、こいつは名無しさんって言って…」
な「すっごく可愛いじゃないっ!」
早「彼女のことは手紙で聞いてるよ」
あ「そうなの。でもなんで気絶してるのかしら」
ら「…えと、いろいろあって」
親父のせいだと思っていたらがしっと両腕を掴まれておじさんに言われる。
早「君がそうなのか!いやー、よー来てくれた!」
がばっと抱きつかれて胸が潰れる。
これでやっと気づいただろう。
な「女の子じゃない」
ら「ちょっと…やめてください」
ぷすぷす胸をつつく。
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