およそ一生なんて

□第6話
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『あかねっ段々上達して来たね!』

あ「そうねぇ、形にはなってきたかなぁ」

『毎日頑張ってるからだよ』

あ「ふふっ。いつも一緒に練習付き合ってくれてありがとう」



朝の登校中、格闘新体操の練習を休まずしているあかねに言う。


やっぱり運動神経いいから上達できちゃうんだなーなんて感心した。



あ「(はっ!殺気!)」

小「天道あかね覚悟っ!」


木刀をふりかざす小太刀。


もう、朝から…


それをよそに乱馬がなぜか逃げる。



『あれ、乱馬どうしたの?』



問いながら乱馬と一緒にその場を離れようとした。



乱「あの女苦手なんだよ」

『え?…あの時だけで?』



私が言うあの時とはことの発端になった空き地でのこと。

女の子のらんまと一緒に肉まん買いに行った帰り会ったあの日。



乱「いや、そんときじゃなくて」

『…あ、男の時に会ったんだ』

乱「…ははっ」



その一瞬で全て察した。

小太刀ちゃん、男乱馬にほの字だもんね。



そんな小太刀ちゃんから乱馬は逃げ続ける。



と、そこへバラを持った九能先輩が現れた。



九「おぉ、これはあかねくんと名無しさんくん」

『あ…おはようございます』

あ「…どうも」



なんか久能先輩って悪い人じゃないんだけど

苦手なんだよな…



そう思いながら気持ちあかねの後ろに少し隠れた。



九「きみも天道あかねと共に練習をしているらしいではないか」



私を見ながら言う。



『練習…というか…』

九「激励に情熱の赤いバラを捧げよう」

『(人の話聞いてない)』



そして私に手渡した。



『あ、ありがとうございます…』



私が困惑していると横から乱馬がひょいと顔を出す。



乱「出るのはあかねなんだからあかねにあげんじゃねぇのか普通」

『確かに』

九「ふっ、天道あかねには当日に渡そうと思っていたのだが…そんなに照れるとは」

あ「どこが照れてるのよ」



4人で話していると新たな声が一人加わった。



小太刀である。




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