およそ一生なんて

□第6話
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あ「本気でいくわよ」

『ほ、本気!?』



りぼんをぶちぶちっと破ってまたこっちに向かってくる。



ひいぃぃ!!

あかねの目がマジなんですけど!!



もうこれはあかねの背後とって終わりにさせてもらうしかない…

…いや、そもそもそれが出来るのかな私。




向かってくるのを待つように構える。




乱「(なにやってんだあいつ…)」




よし。今。





あかねが私に腕を伸ばした瞬間、後ろに反るように避けた。

そのまま地面に手をつき、足であかねの腕を掴みあかねをひっくり返す。

背後をとる所か、あかねが仰向けに倒れてしまった。




お、思ってたのと違うー!!!




『ご、ごめん痛かった?』




むくっと起き上がったあかねは何だか楽しそう?に見えたのは私だけ?




あ「最初から名無しさんに相手してもらえば良かったわ」

『え』

あ「こんないい練習相手が居たとはね!!」




立ち上がると同時にまた始まる。




乱「名無しさん」




乱馬に名前を呼ばれると新しいリボンを投げられた。




「そうだよね、道具使わなきゃだよね」




とはいえ、どうしよう。

使えるのはボール、フープ、クラブ。


ボールは当てたところでだし、

フープも大きいから拘束することもできない。


クラブでなにか…




あかねからのクラブの攻撃を避けながら策を考えていると、あかねの動きが読めるような気がした。

ちょっとゆっくりにも見える。





乱「あいつ…」






よし。わかった。





スッと素早くあかねを避ける。




乱あ「消えた!?」




身体が軽くなったから出来ること。

なるべく早く…




『これで…ッ!』

乱「!」

あ「まさか、」




頭上へ。




高く飛べることを知った私はできるだけ早いスピードであかねを避けてあかねのクラブを奪い、死角になる場所へ跳んだ。




このクラブで試合を終わらせよう。




クラブを構えた瞬間、






『うわぁっ!』







あかねのリボンに捕まったのだった。










ーーーーー
ーーー





あ「やっぱりもっと早く名無しさんと練習試合すればよかったわ」




汗を拭きながらあかねが言った。




『あかねには適わないよ。隙がないもん』

あ「同じくらい練習したらもっともっと強くなると思うんだけどなぁ」

『あかねの適応能力には完敗です』




そう言いながらあかねにお水を渡す。




『やっぱ、手合わせなら乱馬が1番だよ』




乱馬を見ると深く何か考えているようで、



『乱馬?』



顔を覗き込むと、



乱「うわぁっ!な、な、なんだよ!?」



こっちがビックリするくらい驚いた。



『手合わせ。あかねの。やってあげて?』



私から目線を外しあかねを見る。



あ「あんたにだって負けないんだから」



つんとして言うあかねに重そうな腰を上げてリボンを持つ。



乱「…しゃーねーな」

『2人とも気をつけてね』

あ「よし!いくわよ!」





乱馬に向かっていくあかねだったが…








どて…





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