Dream
□Two
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「髪の毛あんまり長くなくてもアレンジはたくさんできるんだよ」と言う琉生お兄ちゃんに
朝4時からセットしてもらった髪(琉生お兄ちゃんは朝早くから仕事だからね)。
制服を着て鏡の前に立ったとき、毎朝その髪を見て嬉しくなってフフッと笑ってしまう
『おっと...時間時間...』
でも今日はあまり眺めている時間はない。
『行ってきます!』
リビングに大きくあいさつをして
「行ってらっしゃい」とまだゆったりしている兄弟たちの声を背に
祈織お兄ちゃんの待っているであろう玄関にへ走った
『おまたせ祈織お兄ちゃん!』
「ん、早かったね」
祈織お兄ちゃんは花を見ていた
そんなお兄ちゃんが綺麗だったからつい
『お兄ちゃんって、お花すごく似合うよね
…とっても、綺麗。
』
なんて言ってしまっていた。
「…!あっ、ありがとう」
あ、テレた
「さ、行こうか」
『あー、流したー!』
なんて少しからかえば
急に祈織お兄ちゃんの顔が優しくなって
「 恵理の方が綺麗だよ 」
なんて目をまっすぐ見られながら言われてしまった
「さ、行こうか恵理」
『なっ...!』
そう言って顔に熱が集まっている私を置いて
スタスタ歩いて行く祈織お兄ちゃん
『…あ!まって!』
早足でお兄ちゃんに追いつくと
珍しく意地悪な顔をしていた
『風斗みたーい』と言えば
「それは勘弁して」と頭をぽんぽんされた。
花のような