Dream

□One
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『あれ、今日だっけ?』

パンを口でもごもごしながら言う私に
「そうですよ」
と、半ば呆れながら右京お兄ちゃんは言った。




「もー、俺ちょー楽しみなんだけどー!」
「はいはい、落ち着こうね椿」

今にも踊りだしそうなほどハイテンションな椿お兄ちゃんを
なだめるお兄ちゃん。





「ふぁー…はよ…」
目を擦りあくびをしながら階段を降りてきた侑介。
たぶん侑介は今日なにがあるのか知らないのであろう。








『そっかー、妹か...。楽しみ、だな』


そう、今日は朝日奈家に新しい家族ができる日。
そして、私に初めての女の子のキョーダイができる日。










「恵理、わくわくしてるのはいいけど、そろそろ時間」

そう祈織お兄ちゃんに言われて時計を見ると

『あ゛っ…』

針は7:45を指していた

『すぐ支度する!ごちそうさまでした!お片付けできなくてごめんなさい右京お兄ちゃん!!』

「まったく...、そのかわり、夕飯を作るのを手伝ってもらいますからね」


口の中に全てかきこみ
急いで階段を上りながら、ドアを閉める間際に『はい!』とだけ返事をして
着替えるために部屋へ向かった。

「忙しい子だねー」なんて椿にケタケタ笑われているなんて知らず。















はじまり








 

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