短編・歌詞

□橋齋
1ページ/1ページ






私の頬にキスをして



飛『私を全部知ってしまっても
変わらずに好きでいてくれる…?』



飛鳥はそう言った



橋「っ…」




飛『私、めんどくさいから…』




橋「飛鳥…」




飛『奈々未のこと
好きだけど…
上手く、表現出来なくて…
素直に喜べないし…
怒ったら無口になるし…
悲しみも辛いのも表現出来ない…』




橋「そんなことは無いよ」




飛『ううん…
もっと、子供みたいに
無邪気に笑って
もっと、素直に生きられれば…』



そういう彼女は
かすかに震えてる

そんな姿を見て
私の胸は締め付けられた

だから、私は
飛鳥の左手を引っ張り
胸へと収めた



橋「言いたくないことは
言わなくていい
私にだって、
そんな過去はならあるし」




飛『でも…』




橋「飛鳥が過去に何かあっても
飛鳥が好きなことは
何も変わらない」




飛『ん…』




橋「それに、
飛鳥は素直だよ
真っ直ぐに生きてる
ちゃんと笑えてるしね」




飛『え…?』




橋「飛鳥が笑えば私も笑う
2人して同じような顔してんだよ?」




飛『プッ…フフッ、』




橋「ほら、」




飛『うん…』




橋「不器用でもいいんだよ
一緒に転んで
今みたいに笑ってさ
飛鳥が何があったのかは
分からないし、聞かない
でも、私が離れると思わないで
見た目以上に飛鳥のこと
好きなんだから」




飛『しーさんに、
いじられちゃうね…』




橋「ホントだよ(笑)」




飛『奈々未…
ありがとう…』




橋「フフッ、いいえ
飛鳥はそのままでいいから
私がそばにいる」




飛『うん…』




橋「愛してるよ」




飛『私、も…』




橋「フフッ、ありがとう」



私の腰に回った
彼女の腕が少し強くなった


そこから伝わる不安


でも、先程よりは
少しなくなったのは
きっと私の言葉を
信じてくれたから


初めてだ


こんなにも
守りたい
そばにいたい
そんな人に出会えたのが



こんな違いは好きじゃないけど
飛鳥の隣に一生私がいたい

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ