短編・歌詞

□白西
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白「ちょ!やめてっ!!」




『ビクッ…!』




白「なにしてんの!
早く、こっち来て…!」



恐る恐る
こっちを振り向いて
一段降りた彼女



白「なにしてんだよ…」




『なんで、止めるの…』




白「なんでって…!」




『もういい…』



冷たくそう言い放って
私の横を通り過ぎた




それが、
七瀬との出会いだった







白「七瀬、帰ろ」





西『ん…』



隣の隣の教室
HRが終わり迎えに来た


相変わらず、
周りからの視線は
いいものでは無い


でも、そんなこと
気にせずに七瀬の隣に並んで
学校を出る




七瀬は
いじめにあっていた


あまり話さない
人と関わらない
地味で大人しい

なんで、そんなことで
女子はいじめるのかよくわかんない


あの出会った日から
私は七瀬に声をかけ続けた

初めは、無視されてたが
日を追う事に
私に心を開いてくれた

今では
話もしてくれるし
一緒にも帰ってくれる


あんまり笑わないけど
たまに笑ってくれるだけで嬉しかった



白「七瀬、あれからどう?」




西『特に変わりはないけど
ななに嫌なことしてくる人は
いなくなったで』




白「フフッ、そっか
よかったよ」




西『ありがとう
まいやんのおかげやな』




白「そんなことないよ」




西『ううん、
まいやんがななのこと
助けてくれてん
出会った日も
そのあとも…』




白「七瀬、」




西『なな、
まいやんに
なんてお礼すれば…』




白「いいよ、お礼なんて」





西『でも、それじゃ』




白「じゃ、ひとつ
言わせて?」




西『ん?』




白「私の隣にいて」




西『え?
そんなことでいいん…?』




白「うん
ずっと、そばにいて」




西『それって…』




白「七瀬が好きです
私と付き合ってください」




西『ええの…?』




白「七瀬じゃないと嫌だな」




西『でも、まいやん…
もう、誰とも付き合わないって…』




白「七瀬が最後
悲しい思いはさせないよ」




西『うん…』




白「フフッ、ほら、帰ろ
暗くなっちゃうよ」



手を差し出せば
控えめに手を差し出してきて
結局私から繋ぐ



2年の冬、
君と私は特別な関係になった










白「ったく、
また入院かよー」




西『でも、すぐ退院出来るんやろ?』




白「まぁ、検査入院だからねぇ」




西『フフッ、頑張ってな?』




白「うん」



私は、
小さい頃から病気で
命にも関わるという

だから、
このように定期的に
検査入院をしていた


3年になる春休みを使って
1週間、入院することに


いつもは
いろんな友達に報告し
遊びに来てくれるのだが
今回は七瀬だけに言った

だから、今回来るのは
七瀬だけだろう



白「また絵描くの?」




西『うん』




白「今回は何書くのー」




西『内緒っ』




白「なんでよー」




西『フフッ、出来たら見せるな?』




白「分かった
私は何しよーかなぁ」



七瀬がもう既に
集中してしまって
何もすることがなくて暇だ



白「んーっ!
うっ…
ハァ、ハァハァ…!」




西『まいやん…?』




白「ハァハァ…!
な、なせ…、ハァハァ…!」




西『まいやんっ!』



そこからの記憶はない
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