短編・歌詞

□白西
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奈「どう…?」




西『すごい…』




奈「ほんと?」




西『うん、』




奈「変えるところは?」




西『ここから、いじるん?』




奈「うん、
おかしいなとかあったらね」




西『なな、分からへんから…』




奈「じゃ、しーちゃんと
最近あった出来事教えて」




西『えっ…?』




奈「なんか、暗い顔してるけど」




西『なんで、
ななみんはわかるん…?』




奈「飛鳥のおかげで
人の感情読み取るのが
上手くなったわけよ」




西『あんなぁ…』



2人は喧嘩をしたらしい

最近よく出かけるなぁちゃんに
疑いを持ったしーちゃん

でも、私の家に来てると言ったら
私も行くとか言って
しーちゃんは着いてきちゃうから
『少し出かけてるだけ』と
誤魔化しているらしい

それをしーちゃんは
浮気だとかなんとか

これは、早く曲を仕上げないと
大きな喧嘩になりかねない

あんまりお互い思いを
口にしない2人だから


まぁ、私たちも
そんなに口にする方ではないが
感じ取っているから
どーにかなってるってわけ



奈「なぁちゃんは
なんて言ったの?しーちゃんに」




西『なんも、言うてへん…
なな、泣いてしもて…
そのまま寝たから…』




奈「なるほどね
しーちゃんと一緒に寝たの?」




西『うん…
ななが寝たあと、隣で
寝たらしい…
ななが起きたら、
背中向けて寝とったから…』




奈「フフッ、しーちゃん言ってたよ
どんなに好きな人と喧嘩しても
そばからは離れたくないって
寝る時でさえも離れたくないって
意味だったんだね」




西『ゔぅ…ななみぃん…!』




奈「よしよしっ、」



抱きついてきたなぁちゃんを
優しく抱きしめて上げて
頭を撫でてあげる


ガチャ、


その時、ドアが開いて
飛鳥が入ってきた



飛『ななっ、
え、どういう状況?』




奈「喧嘩して泣いてるなぁちゃんだよ」




飛『紹介するな』




奈「ごめんって(笑)」




飛『浮気された?殴られた?』




奈「飛鳥、しーちゃんのこと
どう思ってんのよ…(笑)」




西『あすかぁ…(泣)』




飛『よしよしっ、』



見てれば、どっちが
年上かわかんなくなるけど
なんだか微笑ましくなった


私は消しゴムで
ある部分の歌詞を消し
新しい言葉を入れた












奈「なぁちゃん、出来たよ」




西『ほんまに?』




奈「うん、聞く?」




西『うん!』



訂正し、完成した曲を
なぁちゃんに聞かせると
涙を浮かべていた



西『あ、ごめん…』




奈「その涙が完成の意味だよ」




西『えっ…?』




奈「これが
なぁちゃんの
納得のいく曲
だから、涙が出たんだよ
心に染みるってやつ」




西『う、ん…』




飛『何カッコつけてんだよ』




奈「付けてないよ(笑)」




飛『もう、なな
うちに来て泣きすぎだよ?』




西『ごめぇん…』




飛『ほら、拭いて』




西『ありがと…』



ティッシュを渡す飛鳥
そして、それを受け取り
涙を拭うなぁちゃん



奈「よしっ、じゃあ行ってくる」




西『えっ?どこ行くん…?』




奈「私が初めて作った曲だから
評価してもらわないと」




飛『誰に?』




奈「作詞作曲の先輩に」



そう言えば、
誰だか気づいたのか
飛鳥は微笑み
なぁちゃんは
顔を少し赤くして
伏せてしまった



奈「飛鳥とお茶でもしてて
終わったら連絡するから」




西『う、ん…』




奈「飛鳥、あとすこしだけ我慢して」




飛『っ…///
何馬鹿な事言ってんだよ、変態///』




奈「フフッ、行ってくるね」



私はしーちゃんの家へと向かった
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