短編

□勘違い
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西「もうええ!」




白『待って!なぁちゃん!』




ななはまいやんの部屋を出た





なんでこうなったかと言うと
それは、2日前…









ななは塾が終わって
本屋さんに寄って帰ろうとしたら
まいやんの声が聞こえて
声をかけようとしたら




西「まい、」

白『あ、ななみーん
これかな?』




奈『あー、それそれ』




白『これ、面白いの?』




奈『私は面白いと思う』




白『じゃ、読んでみよ!』




なんか楽しそうに
まいやんと同じくらいの背丈の
綺麗な人といた

手に取った本を
面白いかどうか聞いて
彼女が面白いといえば
じゃあ、読むなんて
全く本を読まない
まいやんが簡単に
決めてしまっていた

ななが読んでいても
なんにも言ってこないのに
なんで、あの人には…



自分の中に
なにか黒い塊のようなものができて
それがどんどん大きくなっていく
そんなような感じがした




ななは
バレないように
本屋さんを出て
気持ちが下がったまま
家へと帰った



その次の日
学校にはまいやんは来なかった
嫌な予感がした時、
まいやんから
メールが来て
明日会えないかと
ななはあの現場を
目撃してしまった以上
納得いくような理由を
どうしても聞きたかった
だから、会うことになり
学校終わり
まいやんの家に行けば
「何も無いよ、それより」
って話を変えようとする
だから、ななは
まいやんの部屋を飛び出した




それで現在って感じ




濁らすのに対して
腹が立ったから
ななはそのイライラを
どうしても
家に持って帰りたくなくて
ななが働いている
ファミレスへと向かった





飛『いらっしゃいませー
あ、なな
今日、出勤?』




西「違う
イライラしたから来たの」




飛『どーしたの』




お店に行けば
一緒に働いている
飛鳥が出迎えてくれた



ななはとりあえず席に
案内してもらって
飛鳥は今日学校なかったから
お昼から18時までだからって
着替えてななの席にやってきた




飛『それで?』




西「あのな、なながな、
塾終わって本屋さん寄ってん
そしたら、まいやんおって
知らん女の人と
仲良さげにおってん
そこまでなら友達やって
思うんやけど
まいやん全く本読まへんのに
手に取った本を
その女の人に
『面白い?』って聞いて
その女の人は『面白い』って
言うたから、『じゃ、読む』
って言うてん!
ななが読んでて
面白いか聞かれて面白いって
答えても絶対読まへんねんで?」




飛『あー、
それはやらかしてるね(笑)』




西「笑い事やないから、ほんまに」




飛『ななは、その相手は知らないの?』




西「知らへんよ
制服着てへんかったし」




飛『しーさんも浮気か
でも、浮気しそうな感じだもんね』




西「なな、捨てられたん…?」




飛『まだ希望はあると思うけど』




西「希望も何も無いやんかー!
目の前で他の人と
いちゃついてたんやで?」




飛『ですよねー…』




(いらっしゃいませ〜)




奈『飛鳥、バイト終わってたの?』




飛『あ、奈々未』




西「え?」




誰が来店してきて
飛鳥はそっちに目をやった
それは知り合いだったのか
声をかけた
ななも振り返れば
驚く光景が広がっていた




西「あぁ!!」




奈『な、なに…』




西「飛鳥!この人や!」




飛『奈々未?』




西「うん!
まいやんとおったの!」




奈『しーちゃん?』




飛『プッ、アハハハッ!
なな、しーさんは
浮気なんかしてないよ』




西「へっ…?」




飛『だって、
奈々未は私のだもん』




『奈々未』と呼ばれた人は
飛鳥の隣に座って
飛鳥はその人の肩に頭をのせた




奈『この子は?』




飛『しーさんの彼女』




奈『あー、
七瀬ちゃんだっけ?』




西「あ、はい…」




奈『なんかしーちゃんから
すっごい病んでるメール来たけど』




西「っ…///」




奈『なんか私
誤解するようなことしちゃった?』




飛『フフッ、あのね』




西「飛鳥っ!///」




なんて止めたけど、
飛鳥はななの勘違いを
奈々未さんに言ってしまった




奈『アハハハッ!
しーちゃんと私が?
あるわけないじゃん(笑)』




西「だから、
言うて欲しくなかってん…///」




奈『本屋さんにいた時でしょ?』




西「はい、」




奈『なんであそこにいたかは
しーちゃんから聞きな?』




西「わかりました…」




奈『今、家で病んでるよ
早く行かないと病気になっちゃう』




飛『何それ』




奈『いーの、
とにかく行ってきな?』




西「はい…」




ななは席を立ち
重い足取りで
まいやんの家へと
再び向かった
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