短編

□出会い
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今日は
中学の頃の
同窓会




成人式が先日終わり、
別の日にご飯に行くことになった




私は転校してきたため
1年しかいなかったのに
誘ってくれて嬉しかった




私は、学校があって、
少し遅れて参加した






「やっほー」




(ねる!)
(久しぶりー!)
(また可愛くなったでしょ!)
(長濱相変わらず可愛いなー)




「エヘヘッ
みんなも変わったけど
あんまり変わらんね〜」




(ねるなに飲む?)
(もう一回乾杯しよーぜ!)




遅れてきたのは30分程なのに
みんな酔っ払っとる



みんなと乾杯して
お酒を飲むけど、
男子が横にいて、
たまにベタベタしてくる

それが嫌で
私はトイレに行くと言って
カウンターの席に避難した




みんなからは
あまり見えないところで
店員さんに頼んで
一人で飲んでいた





『あの、
そこの団体の人ですか?』




「あ、はい」




隣に座っていた
男の人が声をかけてきた




『賑やかだよね(笑)』




「ちょっとうるさいですよね」




『あいつら変わらないからね』




「え?
知り合いなんですか?」




『俺もあそこの1人だよ』




「え!
じゃ、中学一緒」




『うん、
覚えてるかな?』




「ん"〜…」




『渡邉、』




「え、
渡邉くん?」




『そーだよ』




「えぇー!
めっちゃ変わっとる!」




『そーかな?(笑)』




「かっこよくなった!」




『アハハハッ、
あの時は結構
地味だったからね(笑)』




「いつから変わったの?」




『高校からかな?
メガネが嫌でコンタクトにして
髪切って前髪を
上げるようになったんだ』




「全然そっちがよかよ!」




『そーかな?(笑)』




「モテたやろ〜」




『そうでもないよ
中2の時に好きな人いたぐらいで
恋愛には全然縁がないみたい』




「へー、もったいないなー」




『長濱さんは?』




「名前覚えてたんだ」




『当たり前じゃん(笑)』




「んー、ねるも
あんまり好きとか
ないからな〜
付き合ったけど
すぐ別れた」




『長濱さんも
もったいないね
可愛いのに』




グラスの氷をいじりながら
そう言葉をはく
渡邉くんの横顔に
少しドキッとした

お酒が回ってるって
ずるいって思う





『そろそろ戻らないとかなー
あいつらにバレるよね』




「んー、そうやね」




『でも、長濱さんと
2人で話してるの
結構楽しいからさ』




さらっと
こういうこと言うのはずるい




『やっぱり、
もう少しこのままでいよう?』




「うん」




『会ってない分の話
いっぱいしようよ』




高校もその後も
渡邉くんに出会った女の人は
絶対この笑顔でやられてるんだろうな
そう思った
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