□橋齋
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「ん…」



目が覚めると、隣に奈々未がいる。
1年ぶり。目が覚めたら大好きな人が隣にいることが。
こんなにも嬉しいなんて思わなかった。

どんだけ離れたくないんだよ、ってツッコミたくなるくらい体を拉致られてる。
乱れた髪を直してあげれば、奈々未の顔が見えた。
相変わらず綺麗な顔してんなぁ、って思って
頬に手を置いて撫でていれば、ゆっくりと目が開いた。



「おはよ」




『あす、か…?』




「寝ぼけすぎなんですけど」




『んっ…』




「ちょっとー、」




『会いたかったぁ…』




「お昼くらいからもう会ってますけど…(笑)」




『あすかぁ…』




「んー?」




『えっちしたい…』




「どストレートに言うな…///」




『だめ…?』




「聞くなよ…///」




『いい…?』




「ん…///」




『エヘヘッ…』



寝起きの奈々未。珍しく甘えモードだ。
そんなおねだりされたら断ることは出来ず、ただ一言だけ、返事をした。



『可愛いよ』




「うるさい…///」




『ツンデレなところも、ね?』




「そんなに見るな…///」




『ごめんね』




「ん…」




『チュッ…気持ちよくしてあげる…』




「ばか…///」



触れるだけのキスをして、耳元でそう囁かれた。
起きて早々やるなんて子供が産まれる前は朝起きて奈々未が仕事行く前よくやってたけど、
今となってはやってなかった。
ましてや、1年ぶりだし大丈夫かな、なんて考える。



『飛鳥』




「ん…?」




『優しくするから』




「当たり前だよ…///」




『フフッ、』



奈々未は首にキスを落として、直ぐに胸へと移動した。
触れるのは奈々未の唇だけ。
手は私の手と繋がっている。
久しぶりに味わうこの感じ。
鳥肌がたつくらい体が敏感になってる。



「あぁっ…!ん、、」




『チュッ…きもちい…?』




「あっ…!う、ん…///」




『フフッ、可愛い』



手付きがなんだかいやらしくて、
でもそれが、気持ちよくてもっと求めてしまう。
自然と奈々未の手を掴み、1番刺激の強い場所へと誘導した。



『ここでしょ?』




「んぁ…!や、だ…」




『嫌なの?チュッ…』




「ちがっ…」




『気持ちいいんでしょ?』




「うん…///」




『フフッ、知ってる』



意地悪なのは変わりないみたい。
触ってくれる、そう思ったら触ってくれない。
そんなことをされてれば、体の中心よりも少し下がむずむずとしてくる。
それが嫌で足を動かしてしまえば、奈々未に気づかれる。



『触って欲しい…?』




「うん…」




『フフッ、素直だね…』




「いや…?」




『ううん、大好き』



そう言って、胸にあった奈々未の手は
いやらしくゆっくりとズレて私の太ももへとやってくる。
それがもどかしくて、早く触れて欲しくて、
また先程のように奈々未の手を掴み、自分の思い通りの場所へと移動させる。
今度は、意地悪なんてしてこなかった。
私の思ったまま、気持ちよくしてくれてる。

押し寄せてくる快感が心地よくて、もっとそれを感じていたい反面、
早く頂点に達したくてそのあとはどうすればいいか分からない。
奈々未に任せるしかなかった。
でも、奈々未は分かってる。
私にはわからないことを解決してくれる。



『ねぇ、』




「ん…?」




『怒らないでね?』




「え…?」



突然動きを止め、そう言ってきた。
モゾモゾと布団の中へ潜っていき、私の視界から消えた。
そして、その後に熱の集まる場所へ刺激がやってきた。



「んあぁっ…!///」




『チュッ…はぁ、ん…』




「や、だっ…///なな、あっ…!///」




『気持ちいいでしょ…』




「しゃべら、ないで…///」



いつもしないくせに今日はこんなことしてくるなんて考えてもなかった。
久しぶりに感じるこの感覚。
奈々未がキスを落とす音もすれば、
私自身から出てるいやらしいものが音を出していた。
それが私の耳に入ってくる度、顔が熱くなった。



「な、なみ…///だ、め…!///」




『いっちゃうの…?』




「はぁっ、あ…///」




『だーめ』




「ハァハァ…///」



絶頂に達する前に、止められた。ほんとあと少しだったのに…



『飛鳥がイく時は顔見てたいからさ』




「うるさい…///」




『フフッ、もっと気持ちよくしてあげる…』



耳元でそう言われて、それと同時にあの快感が再びやってくる。
奈々未のが私の中へと入ってくるこの感じ。
いつまで経っても慣れなくて…と言っても悪い意味ではない。
初めてした時と同じような感じってこと。
気持ちよくて、もっと欲しくて、クセになりそうな、そんな感じ。



『動かすよ』



その言葉が合図。優しく、傷つけないように…って。



「はぁ…///あぁっ…!///」




『いいよ、飛鳥』




「な、なみ…!///」




『チュッ…、好きだよ、』




「あっ、あっ…!///んんっ…!///」



体がガクガクと震えた。
奈々未にしがみついて。
震えがおさまれば、奈々未の背中から私の腕は自然と離れ、
ベッドの上で脱力してしまった。
奈々未はと言うと、私の頬にキスを落として、
隣に肘をつきながら髪を撫でてくる。
いつもはそれで終わり。でも、物足りなかった。

未だに力がちゃんとは入らないけど、奈々未の首に腕を回して抱きついた。
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