□橋齋
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「はぁ…チュッ、」




『んっ、な、なみ…』




「好きだよ、飛鳥…」




『私も…』



帰ってきて早々、寝室へ行き、飛鳥を押し倒して、彼女の体にキスを落としていた。
こうやって触れるのも、1年ぶり。目の前に飛鳥がいるって言うのが夢かと思ってしまう。
だから、こうやって触れて夢ではないことを確認していた。
触れる度に私の名前を呼んで、私の体に触れて、
それがどれ程愛おしいことなのだろう。

彼女の細長い指に自分の指を絡めて、
綺麗な首筋にキスを落として、空いた手で綺麗な曲線を描いている肩とお腹。
そして、胸に優しく触れる。ただ、キスを落とすだけ。
傍から見れば、行為と言えば行為だろう。
でも、私たちからしたらお互いが目の前にいる。
そして、今までの寂しさを埋めるため。
ただそれだけだった。

中途半端に乱した飛鳥の服をゆっくりと焦らすように剥がしていく。
彼女も私の服に手をつけて、同じように脱がしてくる。
お互い、産まれたままの姿になった頃には、
飛鳥の胸元にたくさんの赤い小さな花が咲いていた。
自分でも驚くくらいだった。
それは、飛鳥も思っていたようで、



『つけすぎだから…』




「ごめん…(笑)」




『今日だけだから…///』




「え?」




『今日だけ、許してあげる…///』




「フフッ、じゃ、もっとつけていいね?」




『限度、考えてよ』




「ちょっと、今は無理」




『もう…///』



また、胸元にキスを落としていく。
跡をつけたり、ただキスをしたり。
たまに腕にも頬にも手にも。
そして、首筋にも。そこにも跡をつけたり、優しいキスをする。



『はぁ、ンッ…チュッ、』




「んっ、チュッ…」




『奈々未…』




「ん…?」




『ギュッてして…』




「うん、いいよ」



首に回した腕が私のことをぐっと引き寄せて、
お互いの体が密着するぐらいに抱きついてきた。

このままだと、飛鳥のことを潰してしまうから、隣に寝転んだ。
そうすれば自然と飛鳥の向きも変わって、私の胸に顔を埋めてくる。
いつもよりキツめに抱きついてくる飛鳥。
そんな飛鳥の髪を撫でるように触れて、頭にキスを落とす。



『ねぇ…』




「んー?」




『私も…』




「なに?」




『私もする…』




「え、なにを?」




『奈々未ばっかりずるいもん…』




「え、え、なになに…うわぁ、、」




『私ばっかりやられてるなんてずるくない?』




「そ、そーですかね…?」




『どう考えてもそうだろ』




「アハハハッ…ですよねぇ…」



いきなり、私にまたがってきた飛鳥。
相変わらず、口の悪さは変わってない。
なんかんだ安心するけども、こんなにも積極的だったのかと驚いてもいた。


形勢逆転され、私は飛鳥を見上げて、飛鳥は私を見下ろしてる。
こんな形になったのは、中学高校の頃ぶり。
朝が弱い私は飛鳥に起こしてもらってた。
その頃の飛鳥の起こし方は独特で、寝ている私の上にまたがって、
『おいこら、起きろ』って。
その時ぶりだし、ましてや、こんな状況。
戸惑いもあれば、内心ドキドキしっぱなし。



飛『んっ、チュッ…チュッ、』



長い髪を耳にかけて、
それが落ちないように手で抑えながら私の体にキスを落としてくるその姿が、
綺麗で美しくて変な意味ではないエロさがあった。



「飛鳥…」




『ん、チュッ…なぁに…?』




「可愛いよ」




『ん…///ありがと…///』




「ねぇ、」




『ん…?』




「チューしたい」




『フフッ、いいよ。してあげる』




「上からだね」




『だって、今上だもん』




「そーだね(笑)」




『奈々未』




「ん?」




『愛してる…』




「フフッ、初めて言ってくれたね」




『うるさい…///』




「私もだよ、飛鳥。愛してる」



初めて、飛鳥から言ってくれた。
それがなんだか少し照れくさくて、隠すためにちょっとだけ馬鹿にした。
でも、とてつもなく嬉しかった。







どのくらいだろう。
気がつけば、日が落ちかけていた。
飛鳥は疲れて寝てしまっている。
そんな姿をずっと見ていた私。
動きたいけれど、しっかり捕まっているからベッドから抜けることが出来なかった。


私も、少しだけ寝ようかな。
今度は、飛鳥がベッドから抜けたくても
私がしっかり捕まえているから抜け出せないって
思われるくらいに密着して。
愛おしい、愛する嫁の頬にキスを落として、
鼻を彼女の頬にくっつけて目を閉じた。
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