裏
□幸せ1〜さやみる〜
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試合が始まった。
相手は2年連続優勝している強豪校。
だからなんや、うちらがそんなもんぶち壊してやるわ。
シュート率が高い佐江と優子のスリーポイント、
背の高い才加のゴール下、
足が速いうちと珠理奈の速攻で点を重ねて行った。
由依はうちや、佐江と交代して試合にでた。
そして、第四クォーター。
残り1分。
89-96
やばいっ、負けている。
優子はさっき、相手に吹き飛ばされて右肩を痛めている。
シュートがまともに打てない。
それでも、試合に出てる。
もう休めよ、休んでくれよ…
ボールがコート外に出た時、
ブザーがなった。
「交代です、青。」
うちのチームだ。
由依。
由依は優子と変わった。
由「おいっ、ちょっとみんな来い。」
由依の近くにみんな集まる。
由「うちにボール集めろ。スリーのラインよりちょっと、後ろから打つ。」
才「そんなことできんのかよ!」
彩「こいつはできるで。うちと一緒に練習したんやから。」
そう。
由依は人一倍ゴールから遠くのシュートを練習していた。
だから、両手でハーフラインからシュートが入る。
これをできる女子が少ない。
シュートフォームが崩れると思う人がいると思うが、由依は崩れないまま打つ。
しかも、百発百中。
由依も佐江や優子と同じくらいシュート率が高い。
佐「才加、今は由依に賭けるしかないよ。」
才「わ、わかった。」
審「始めますよー。」
試合が再開される。
才「由依!」
再開早々、由依にボールがわたった。
佐「シュー!!」
佐江の言葉を合図にハーフラインのちょっと前からシュートを放つ。
ボールは綺麗な円を描いて、リングに触れずネットを揺らした。
審判の判定はスリーポイントが入った時の判定。
佐「よっしゃー!!!」
これで92-96
才「ディフェンス守れ!守りきれ!」
「「「「おう!!!!」」」」
由「取った!!!」
由依が相手のパスをカットして、自分でシュートを決めてきた。
94-96
あと、二点。
残り10秒。
ディフェンスは、相手のボール出しから守り抜く。
自分のマークマンについていた才加がボールをカットした。
才「由依!」
残り5秒。
由「彩!!!」
うちにボールが回ってきた。
あと、3秒。
うちは、スリーポイントラインにいる。
打つしかない…
一か八かでシュートを放つ。