短編・歌詞

□こじゆう
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コンコンッ。

優「陽菜、入るぞ。」

陽「うん。」

ドアを開けると鏡の方を向いて座っている。

陽菜の背中しか見えないけど、
すげぇー綺麗だ。

優「陽菜、すげぇー綺麗だよ。」

陽「ありがと///」

コンコン…

ス「もうすぐで始まります。」

優「わかりました。じゃ、行こうか。」

陽「うん。」

でっけー会場のドアの前まで2人で無言で歩く。

優「大丈夫か?」

陽「うん。ちょっと、緊張だけど。」

優「大丈夫、俺がいる。」

陽「っ…///カッコよすぎだよ…優ちゃん。」

優「今日はもっと格好つけさせてな?」

俺、ナルシー。笑笑笑

ガチャッ…

パチパチ、パチパチ、

会場全体から拍手が聞こえる。

席につき、乾杯の温度をしてもらったり、ダチから言葉もらったりした。

そして、スライドショー。

誰が作ったんだろ。

〜♪俺についてこい
未来はもう安泰
愛してるよ
お前はどうなんだい?
これからも
なにかと世話になるとは思うけど
俺がお前を幸せにする♪

この曲…俺が作った歌だ。

陽菜、あの日出逢ってから今日までマジほんとにありがとう。
感謝してるよ。
スクリーンに映ってる青い大空の写真。
あのでっかい空のようにずっと微笑みながら見守ってくれた。陽菜がいてくれた。

そのおかげで俺の今があるなあってしみじみ思うんだ。

陽菜がいなかったらどうなってたかな。
きっとあの頃のまんま今もくすぶってたろうな。

俺は、プロサーファーになりたいと言う夢を持ったと同時に陽菜に出会った。

出会った頃はクソみたいで。
プロサーファーになりてぇって口だけでなにもしない俺をずっと支えてくれた。

「優ちゃん、やればできるんだよ?」この言葉だけを俺にずっと言い続けて…

こんな俺を見捨てなかった。

たくさん苦労かけたよな。

それでも寄り添っててくれた。

探せば他にだっていただろ?
金持ちも、イケメンのいい男も。

なのに見た目もぱっとしない。
勉強もできない。
職業でフリーター。
貯金もない。

そんな俺に未来を託してくれた。

温泉、カフェ巡り、居酒屋、街ぶら、ドライブに映画。

二人好みのデートは "いつだって背伸びはせずに、自然体で" それが合言葉だった。

ただ隣にいるだけでなんでこんなに幸せって思えんだろうな。

今が永久に続けばいいのに、そんな祈りを今日も俺は歌うのさ。

人は忘れゆく生き物らしいからこの大切な気持ち決して見失わぬように無くさぬようにここに記そう。

ぶつかり合ったりすれ違いそうになった時、全てを元通りにしてくれる魔法の歌をお前に書いたよ。
なあどうか 受け取ってくれ。

このあと歌うから。



司「えー、続いては新郎が歌を披露ということで、新郎の優さん。ご準備お願いいたします。」

よしっ。きた。

優「えー、高校の時に遊びで組んでたバンドで今日はやらせていただきます。一応、紹介させていただきます。自分がボーカルで、ギターがみなみと佐江でドラムがゴリラです。」

才「あぁん!?なにがゴリラじゃい!」

「「「あははは」」」

会場が笑いに包まれた。

優「えぇ、話戻しますが。高校の時、みなみと『どっちかが早く結婚したら結婚式でバンドやろうな。』って言っててこういう形ですが願いが叶い嬉しいです。歌わせていただく曲は先ほどのスライドショーでも使われていたfor YOU。です。それではお聞きください。
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