短編・歌詞
□じゅりれな
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side珠理奈
二人でよく通ったケーキ屋。
そこで玲奈ちゃんをまた発見した。
今年でもう何回目？
いつまでも玲奈ちゃんのファッションは変わんないね。
赤いコートに毛糸のニット。
毛糸のニットはお揃いの。
全部があの日と一緒。
でも、一つ違う事は玲奈ちゃんの隣に新しい恋人がいる事。
去年の12月末、玲奈ちゃんはまだ泣いていたよね。
急にいなくなる。
私はただ最低だった。
玲奈ちゃんはそっちの世界で
自分の幸せを描いて。
二人を祝うかの様に輝く街のイルミネーション。
道をすれ違うカップル達は上がってるモチベーション。
一年に一度聖なる夜街に流れるきよしこの夜。
もう一度だけ一緒に歩きたかったな。
降り出しそうな夜空の下君の姿を探したんだ。
ねぇ、玲奈ちゃん覚えてる？
あれから玲奈ちゃんと別れて随分経つけど元気でやってるかい？
突然玲奈ちゃんの前からいなくなって毎日凄く辛い。
辛い思いをさせたお返しに、玲奈ちゃんが私とずっといた時に神に頼んだ白い雪。
今は幸せそうな玲奈ちゃんと今の彼氏に私がプレゼントするよ。
私はサンタクロース。
夜空の上からいつだって玲奈ちゃんを見守ってる。
私が大好きだった玲奈ちゃんと
玲奈ちゃんが大好きなカレのために
真っ白な雪をプレゼントする。
二人がそっと寄り添えるように…
私の事はもう忘れて
玲奈ちゃんは今の幸せを抱きしめて。
今宵はクリスマス。
きらめくクリスタル。
玲奈ちゃんは振り向かず
通りすぎるはずだったのに
ふいに空を見上げた。
一瞬目と目が合った気がした。
嬉しかったよ。
空を見上げて微笑んでくれた時。
私はサンタクロース。
天国の方からいつだって祈っているよ。
玲奈ちゃんからこぼれた涙の数だけ笑顔が訪れるように。
辛い思いさせてごめんね。
その代わりに真っ白な雪をプレゼントするよ。
ちょっとだけ寂しいけれど、また来年のクリスマスも遠くから玲奈ちゃんたちを見守っているよ。
そして、また空を見上げて微笑んでくれるのを待っているよ。
今は見守る事しかできないけど、
いつか、会えるのを楽しみにしてるね。
そっちの世界にいるまでは私を思い出さないで、ずっと幸せでいて。
じゃあね、玲奈ちゃん。
来年のクリスマスまで
お幸せに…