短編

□そっちの方が好き
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(なな〜
お迎えきてるよー)


「はーい!今行く!」


髪の毛巻いて
メイクして
いつも通りの時間に
家を出る


「いってきまーす!」


ドアを開けると
自転車にまたがって
私のことを待っててくれる
愛しの彼氏くん


『遅い、行くぞ』


「もー、そんなこと言わないでよ」


『後ろ乗れ』


「はーい」


言葉強いけど
ツンデレなだけ


「りょーちゃん
今日のデートどうする〜?」


『んー、どこも考えてなかった
なーにゃの行きたいところでいいよ』


「どーしよっかなぁ〜
あ、
りょーちゃんの奢りで
ショッピングでもいいよ?」


『アホか!
なんで俺のおごりって
決まってるんだよ!』


「嘘だってば〜(笑)」


『嘘ついたなぁ〜
嘘つきにはお仕置きだ』


「え、え、ちょっと!
キャッ-!」

いつもはゆっくり
降って行く坂を
今日はスピードを出して
降りていく

『アハハハッ!
嘘ついたのなーにゃだからなー』


「もう!
だからってこんなこと
しなくてもいいでしょ!
バカ!」


『ごめんごめん(笑)』


いつもより早く
ガッコーについて
私たちは別れる


りょーちゃんは
私の一つ上
入学式の時
迷ってしまった私に
声をかけてくれた
そのあと、仲良くなり
りょーちゃんから告白してくれた


身長は周りよりは
ちょっと小さいけど
すごい優しくて
私を優先してくれる
だからといって
束縛が激しいわけでもない
友達と遊びたいと言ったら
いいよって言ってくれる
友達からも羨ましがられる
自慢の彼氏さん




今日のデートどこだろうなぁ
とか
今日デートどんなことがあるんだろうなぁ
とか
放課後のことを考えてたら
あっという間に
お昼休みになる

お昼はりょーちゃんと
食べると決まってる

りょーちゃんの
教室がある階の
一番端のところに
机1つとベンチが置いてある
階段下だけど
あんまり使わない
階段だから誰も来ない


「はい、お弁当」


『さんきゅー』


私は毎日りょーちゃんのお弁当を
自分の分と一緒に作ってる
たまに、料理が上手な
りょーちゃんが作ってきてくれる
こともある

『ふぅー、美味しかった
ごちそうさま、ありがと』


「どーいたしまして
あ、今日の放課後どうする?」


『俺ん家くるか?』


「え、いいの?」


『うん、両親仕事でいないから
泊まっていけば?』


「やったー!お泊まりだ〜♡」


『家、荒らすなよ(笑)』


「荒らしません〜だっ」


『アハハハッ
じゃ、そろそろ行こ』


「はーい」


私の教室まで送ってくれた

教室に着いてもまだ
先生は来ていなかった

『なーにゃ、相変わらずラブラブだね』


「みーおん、」


『見てて羨ましいよ』


「みーおんたちだって
ラブラブじゃん」


『そーだけどさ、』


否定しないんだ(笑)


『茂木さん、あんまり
顔に出さないじゃん?
でも、優しいじゃん?
だからさ、茂木さんのこと
好きになる人多くて
でも茂木さん気づいてなくて
安心させてくれるような言葉
言ってくれないんだよ?
私だって不安になるよ〜』


「そっか、」


『それに、りょーたが
こんな可愛い彼女捕まえるなんて
思ってもいなかったよ(笑)』


みーおんとりょーちゃんは
家が近くて幼なじみ
兄妹みたいな感じ
いや、どっちも子供だから
双子みたいなもんか(笑)


「あ、あのね
今日、りょーちゃん家に
お泊まりなんだ〜♪」


『まじ?
じゃ、甘い甘い夜を
過ごすんだね♡(笑)』


「ふぇ!?///
ち、違うよ!///」


『またまたぁ〜
それを狙ってたんじゃないの?(笑)』


「違うもん!///
それに、、、
まだ、終わってないし…///」


『え!!そうなの?
2人、長いからもう
終わってるかと思ってた』


「みーおん終わってる?」


『うん///』


「いいなぁ〜…
りょーちゃん興味無いのかなぁ」


『それはないでしょ
なーにゃのことむっちゃ好きじゃん?

ほら、』


みーおんが指さした方を見ると
私に向かって
大きく手を振ってる
その隣で茂木さんも
みーおんに手を振っていた
今の会話をしてて
りょーちゃんの顔を見ると
恥ずかしくなって
手を振ってすぐに
顔をそらしてしまう


『ウフフッ
顔赤いよ?なーにゃ(笑)』


「もー…///」
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