短編

□告白
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〜side美優紀〜


彩「黙れ!!くそおやじ!!!」

「てめー!!父親に向かってなに言うてんや!!!」

彩「お前なんて親父と思ったことないわ!!!」

「ええ加減にせぇ!!!」

ガシャン!!パリーンっ!

「でてけ!!」

彩「言われなくてもでてくわ!!くそおやじ!!!」

ばんっ!!

あーあー、また喧嘩か〜…

もー…、誰が彩探しに行くと思ってん…

いくら幼馴染だとしても、探しに行くのはもう嫌や〜…

彩の家と私の家は隣。

だから、喧嘩はもう聞き慣れた。

彩は小6くらいから少しやんちゃを始めた。

髪を染めたりとか、ガッコーの先生に反発するとか。

それらをして、ガッコーの先生に怒られ、彩の両親はいつもガッコーに呼び出された。

それから、彩と彩パパはよく喧嘩をするようになった。

彩パパはとても面白い人。
そんな人にキレる理由なんであるのかなぁ?っていつも思う。

ちなみに、彩ママは天然で何も言わない。

ピーンポーン♪

「はぁーい」

誰かきた。

ママがでる。

「ごめんなさい、うるさくしちゃって」

彩のママや。

「大丈夫だよ、優くん大丈夫?」

「うん、」

「何か割れる音したけど?」

「あー、それ陽菜がコップ落として割っちゃったの〜」

紛らわしいわ!!!

「なーんだ、笑
あっ、美優〜、」

ママに呼ばれた。

嫌な予感しかしぃひん。

美優「はぁい?」

「彩くん、探してきて?」

「危ないからいいよ〜」

「だーめ、よろしくな?」

美優「はぁーい、帰ってきたら彩におごってもーらお♡」

お財布と、ケータイを持って家を出た。

まぁ、あの公園にしかいいひんねんけど。

近くの公園に入る。

公園は、丘の上にある。

下には、住宅街があって、夜になるとすごい綺麗に見える。

美優「さーやーかー」

彩はいつも、公園の真ん中に立っている大きな木の上にいる。

呼んでも返事はない。

美優「さやかぁ〜、降りてきてよー」

彩「美優紀が登ってくればええやろ」

美優「私が上登れへんの知ってるやろ〜」

彩「俺も今、降りられん」

美優「なんでよー」

彩「すごい綺麗やねん。ここにくれば見れるで」

美優「んー…登れるかな?」

ゆっくり、上に登っていく。

彩のところまでまだまだやん…

上を向いてる彩を見つめる。

なんでやろ、、、

彩がかっこ良く見える。

前まで、かっこいいなんて思ったことなかったのに…

彩「なんやねん、」

美優「なんでもないし、」

そう言って、再び登る。

その時、

美優「きゃっ!」

足を滑らして、木から落ち…

てない…?

彩「アホ…、ビビらせんな、、」

美優「ごめん…///」

彩「登れるか?」

美優「うん…」

彩に助けてもらいながら、さっき彩が座ってたところにきた。

彩「空見てみ」

そう言われ、空を見上げる。

美優「うわぁ〜、めっちゃ綺麗やん!」

彩「落ちるなよ、笑」

美優「落ちひんもん」

彩「美優紀はアホやから、わからんやろ。笑」

美優「落ちひん!からかわんといて!」

彩「わかったから、じっとしとれ」

美優「ん…///」

いきなり、腰に手を回された。

彩「ん?どうした?」

美優「どうもしてへん…///」

普通にこんなことすんなし///

仕返しって言うたらおかしいかもしれへんけど、彩の肩に頭をのせた。

そのまま、2人とも黙って空を見上げた。

彩「…悪いな、いつもいつも」

彩が口を開いた。

美優「なにが?」

彩「親父との喧嘩、うるさいやろ」

美優「うるさくないって言うたら嘘になる」

彩「あはは、そうやんな…」

美優「どうしたん?」

彩「俺、ほんまはわかってる…
親父は、俺のために言うてる…
なのに、いつもいつも反発して母さんにも、美優紀ん家にも迷惑かけて…
はぁー…俺ってほんまダメやな。笑」

美優「ダメちゃうよ、
彩は、すごいもん。」

彩「ほんまか?笑」

美優「まぁ、高校行くんやから、その髪の毛はどうかした方がええと思うけどな。笑」

彩「そっか、笑」

美優「彩、どこ行くん?」

彩「さぁ?まだ、わからん。」

美優「そっ、、
ずーっと、一緒だったけど、別れちゃうんやな…」

彩「そうやけど、全く会えないってわけちゃうやろ?そんな顔すんなや。笑」

美優「よく彩は平気でいられるね。
寂しくないん?」

彩「寂しくない。
だから、言うてるやん。
会えなくないって」

美優「それでも、寂しいの!」

彩「あっ、俺がいぃひんと何もできひんのか。笑」

美優「ちゃうわ!
私がいないとなんにもできない彩が心配なの!」

彩「アホかっ、」

美優「だって、そうやん!
私が探しに来なかったら、家に帰ってないやろ!」

彩「別に、探しに来なくてもええわ」

美優「もぉー!」

彩「ほら、暴れるな。また、落ちるで?」

美優「ふんっ、いやや」

彩「なんやねん。笑」

美優「はぁー…疲れた、」

彩「自業自得や」

美優「彩のせいや」

彩「るっせー、笑」

ケータイを開くと、もうすぐで21時になりそうだった。

美優「なぁ、帰ろ〜?」

彩「いやや、帰れるわけないやろ」

美優「いーの!帰るの!」

彩「はぁー…しゃーねー。
美優紀ん家から入るな。」

美優「はぁーい♪」

2人とも、木からおりて家に帰る。

なぜか、帰り道は無言。

美優「なぁ、志望校も決まってないん?」

彩「さぁな、」

美優「えー、何で教えてくれないん?」

彩「知って、どうするん?」

美優「えー、特に意味はないけど。
幼馴染の高校は知っておきたいやん?」

彩「行けるかわからんし」

美優「教えてー、教えてー、」

彩「ガキか
卒業したら言ってやる」

美優「ふんっ、もーいいもん」

彩「はいはい。ほら、ついたぞ」

美優「ついたぞって、彩も私の部屋から入るんやろ?」

彩「やっぱ、ええわ。
堂々と玄関から入ってやるわ。笑」

美優「もー、喧嘩しんといてよー」

彩「うぃーっす。」

美優「バイバーイ」

彩「ん。」

彩とわかれた。
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