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□どうか、僕を
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daiki*side




「だいちゃん、別れよう」




それは突然だった。
いつも通り家に遊びにいっていて、普通に二人で仲良くテレビみたり、ごはん食べたりしていたのに…。

何の前触れもなく、本当突然。



「いのちゃん…?なに、言ってる、のっ…」


なんの言葉も出なかった。引き留める間もなくいのちゃんは続けた。


「俺さ、留学するんだ…。3年。本当なら待ってて、っていうべきなんだろうけどね、俺たちまだ大学生じゃん?これからっていう人に待ってて、なんて言えない…」


"だから…別れよう?"



溢れ出る涙を抑えることもできずにただただ涙を流した。


それをいのちゃんは拭ってくれることなく俺から目を逸らしている。



「いのちゃん…っ」



俺は待てるよ…。


そう言おうとしたけど、言えなかった。
なにか目標があって留学するのに、俺がわがままなんて言ったらちゃんと行けないよね、



だから、


「……わか、った。」



こう返事するしかなかったんだ。


「ごめ…んっ。」

そう言えばいのちゃんまでが涙を流している。


「なんで…っ、泣くの…」

「なんでも…ないっ、だいちゃん…幸せになってね、」


いのちゃんは俺にそう言って荷物を持って出ていった。



今日が最後になるなんて…



「ははは…っ。涙…止まんないよ、」


その場に仰向けになり、天井を見つめた。
ぼーっとしてれば、ここ数年のいのちゃんとの思い出が全部浮かんでくる。



本当に長い間いのちゃんといたんだな…
今まで生きてきた半分の時間をいのちゃんと過ごしてきたかと思うと簡単に忘れるなんてできないよ…


「いのちゃん…っ。俺…やっぱ待ちたいよ…」


いのちゃん…
俺やっぱいのちゃんが大好き。


別れてもずっと好き。



「ごめんね…、こんなに好きで」


どうか、こんな俺を許してください…。






*fin*

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