歌の翼

□ピッフルワールドU
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着替えが終わり、知世ちゃん自信がさくらの敬語を直した後、話は本題へと入った

「申し訳ありません。結局誰が不正を働いたのか本選までに探し出せなくて」

「知世ちゃんのせいじゃないよ」

「この本選にも仕掛けてくるかもしれません。警備体制は万全を期していますが、それでも何が起こるか分かりません
気をつけくださいね」

知世ちゃんは私とさくらの手を握り、私達皆に忠告を投げ掛ける

「…誰が何しでかそうが勝ちゃあいいんだろ」

「だねぇ」

「はい」

「ま、どうにかなんだろ」

「頑張る」

「はーい」

皆はそれぞれ頼もしい返事を返す

そして私達は抽選をしに行った

「あまり、ご無理なさらないでくださいね」

その行き間際、知世ちゃんが私にだけ耳打ちしてくる。それもとても心配そうな顔で

知世姫が余計なこと言ったのかな…(苦笑)

「大丈夫だよ。でも、できるだけ私には近づかないようにあの人達に言っといてくれる?自分のことで精一杯で他の人を守れる自信はないから」

「…わかりましたわ」

不服そうにしながらも知世ちゃんは了承してくれる。私は知世ちゃんにお礼を言って皆の後を追った

「本当にあの人の言った通りのお方ですわね。違う人のはずなのに…」

知世ちゃんの言葉は誰の耳にも届くことはなく、会場の歓声の中へと消えていった
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