歌の翼

□ピッフルワールドU
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哉汰side


本選当日
会場は予選以上の賑わいを見せていた

「予選の時より人いっぱいだねー」

「あぁ。耳が痛くなりそうだな…」

そんなたわいない話をしていると

「お待たせいたしました」

控え室の扉から社長が顔を覗かせて出てき、その後ろを恥ずかしそうにさくらが出てきた

後ろに羽根の付いたワンピース姿のさくら
そんなさくらを顔を赤くして見惚れる小狼

「可愛いねー」

「似合ってるじゃねぇかさくら、な、小狼」

いつまでたっても何も言わない小狼に俺が話をふると、はっとした顔でコクコクと頷いた

「で、小娘はどうした」

一緒に着替えに入ったはずなのに今だ出てこない姫宮のことを黒鋼は聞く

すると

「呼びましたー?」

と、扉が少し開く

「知世ちゃんーもういい?」

「はい。お待たせいたしましたわ」

どうやら順番に披露するだんどりだったようだ。社長の言葉に姫宮はモコナを抱えて出てくる

その姿に俺達は言葉も出ず、固まった

「「「 !///」」」

人は髪型1つで変わるらしい
いつもは高めの位置で1つに束ねている姫宮だが、今日は低い位置で2つに束ねて真っ直ぐな髪を巻いていた

いつもの幼い面影もあるが、髪を巻くことによって少しだけ大人っぽく見えた

「今回もお二人とも同じ服装なんですね」

もとに戻ったのか、小狼はいつも通りに話している。が、俺達はまだ声が出そうになかった

「はい。お二人の可愛いらしい双子姿が見たかったものでつい…」

「それで、今回は姫宮がお姉ちゃんっぽく見えるように髪を巻いたんだよねー」

「さすがに下ろしてたらレース中邪魔だからってくくったからあんまり意味無いだろうけどね(苦笑)」

「そんなことないよ!いつもより大人っぽく見える!!」

「ありがとう//」

そう照れたよう笑う姿がまた綺麗で、俺達はもうしばらくの間動けなかった


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