歌の翼

□偶像の国
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「うーん、モコナその時のこと覚えてない」

そう言いながら首を傾げ疑問符を浮かべるモコナ

「でもそのおかげで哉汰君も小狼君も黒ろんも剣が手にはいったしー」

ゲーム世界が現実に戻る境目でモコナの口に吸い込まれたみたいだからね
夢で見ただけだからあってるかわかんないけど

それよりも、そろそろ聞いて言いかな?うん、いいよね
私はずっと気になっていた、黒鋼さんがもつ竹を指差して聞く

「それ、なんですか?」

「魔女が送ってきたもんだ」

黒鋼さんはそう答えながら怪訝そうに竹を見る

「そうなんですか」

大体予測はついてたけど、やっぱり侑子さんからなんだ。でもなんのために送ってきたんだろ…

「けど、何でこれ送って来たんだろうねぇ。あ、何かついてるー」

私の疑問を代弁したよう言うファイさんは竹先に紙がついていることに気付き、それを抜いた

「侑子からのお手紙だ!!」

「え!私にも見せてください!」

私はモコナの言葉に反応し、体を乗り出して言う
だって侑子さんからの手紙だよ!?読みたいじゃん!

「ばっ//わかったから暴れるな!(当たってるから!!)」

「え?あ、ごめんごめん」

忘れてた、そう言われればおんぶされてたんだ
重かったかな…

と、哉汰が慌てた理由とは全く関係のないことを思いながら乗り出すのをやめ、また普通におぶられる

「「(だからいつも横抱きなのに…/なんだよ)」」

「(もう絶対おんぶなんてしねぇ。こっちの心臓がもたん…)」

そう男子sの心情など、私が察せるはずがなかった

「はい、歌羽ちゃん」

「すみません、ありがとうございます」

私は苦笑いしながらファイさんから手紙を受け取り、いつの間にか私の肩に移動してきたモコナと一緒に読む



『ホワイトデーは倍返し
  遅れたら罰は三倍返し』




「「だって」」

と笑顔でハモると

「「意味わかんねぇぞ!!」」

と、読んでもいないのに話をふる私とモコナに黒鋼さんと哉汰は怒鳴った。いや、つっこんだ?ま、どっちでもいっか
それに、私はもうお返ししたし
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