歌の翼

□スピリットU
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哉汰side

「さくらちゃーん、歌羽ちゃーんおはよー」

そう言いながらファイがさくら達の部屋をノックするが

シーン

返事がない

「寝てるのか?さくらー開けるぞ」

俺は部屋の扉を開けると、そこには誰もいず、昨夜降った雪が部屋に所々積もっていた

そのことに呆気にとられていると

「余所者を出せ!」

という声とともにドタバタと階段を自警団の奴等が上がってきた

「待ってください!その方達は昨夜も外には出てらっしゃいません!」

そう先生が俺達の無実を証明しようとするが

「もう二人はどうした!?」

「部屋にいないんです」

さくらと姫宮がいないことに気づかれ聞いてくる男に、小狼が素直に答える

それを聞いた男が先生に文句を言った

「まさか…さくらさんと歌羽さんまで…」

「いいや!あの娘達が子供達をどこかへ連れて行ったのかもしれない!」

なわけねぇだろ!

ガッ

俺は小狼に向けられた銃を蹴りあげ

ぱし

宙に飛んだ銃を黒鋼をキャッチし、男を倒して頭に銃を突き付けた

「武器向けんなら、死んでも文句ねぇんだろうな」

「ひゅー♪黒さま素敵すぎー」

さすが黒鋼

「俺達は子供達が消えたことには無関係です」

「って言ってもー信じられないかなぁ」

「当たり前だ!子供達が見つかるまでお前達が一番怪しいことに変わりはない」

確かにそうだろうが、子供捕まえてどうすんだよ。身代金を要求されてるわけでもねぇのに。それに、犯人なら 町に現れるような怪しまれることしねぇよ。

ぶつぶつと心の中で文句言いながら目の前の話に耳をかたむける

「探します。子供達と歌羽さんが何故、そして何処へ消えたのか。それに、俺の大事なひとも」

大事な人…か。その小狼の言葉に胸がチクリと痛くなった
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