歌の翼
□阪神共和国T
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そんな私をほったらかして、ファイさんは小狼との話を進めていった
「――――君ーえっと…」
「小狼です」
「で、君はー?」
「哉汰だ」
はぁー皆何も無かったかのように話始めてるし…よし、忘れよう!!それが一番だよね!
そうひとり決意していると
「そっちの君はー?」
「えっ…?」
とファイさんが私に聞いてきた。
さっきまで自分の世界にいってた私が話を聞いてるはずもなく、私は聞き返した。
「君の名前だよ」
そう言ってファイさんはへにゃんと笑った
そう言えばまだ名乗ってなかったな…
さすがにフード被りながら名乗るのは失礼だよね
パサッ
私はフードをとり言った
「姫宮歌羽です。」
「歌羽ちゃん…でいいかなー?」
「はい」
「こっちは名前長いんだーファイでいいよーで、そっちの黒いのはなんて呼ぼうかー」
「黒いのじゃねぇ!黒鋼だっ!」
「くろがねねー」
そう言ってファイさんは黒鋼さんのあだ名を考え始めた。
そんな二人とは対照的に、小狼はさくらを抱き締めながら暗い顔をし、哉汰は心配そうに小狼とさくらを見ていた。