歌の翼
□始まり
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コンコンコンッ
「さくらー入るぞ。」
ガチャッ
「今から発掘隊の人が来るから挨拶に…」
シ―――ン
部屋を開けるとそこには誰もいなかった
「・・・・はぁーまたかよ」
俺はため息をつきながら王がいるところへ向かった。
「王、おられますか?」
「ん?あー哉汰か。…さくらはどうした?」
王は一緒にいるはずの妹姫がいないことに気づき、俺に聞いた。
「それが出掛けられたみたいで…」
俺の言葉に王は「またか…」と言いたげな顔をし、横にいる神官様は苦笑いをしながら俺を見た。
「はぁーそうか。悪いが探してきてくれないか?」
「承知しました。」
そう言って俺はこの国の姫君であり、俺の主であるさくらを探しに城を出た。
まぁいるとしたらあそこだな。
俺は心当たりのある場所へとゆっくり歩きながら向かった。