歌の翼
□ひとつめの物語
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あれから私はこの店に住まわせてもらい、闘いかたを教えてもらう代わりにここで働くことになった。勿論時が来るまでだけどね。
そして今日も侑子さんのために作ったケーキを運んでいる。昨日と違うことといえばお菓子の種類と外に運んでいることぐらい。
「お菓子持ってきましたよ。」
「ん〜いいにおい。今日はチーズケーキね。」
侑子さんは目を細め、頬をほころばせながら言った。
「それじゃぁいただきまーす♪」
「どうぞ。お口にあうといいんですけど…」
「ん〜うーまーしー!本当に歌羽は料理が上手ね。」
「///喜んでいただけてよかったです。お茶はもう少ししたら四月一日がもってきm「お茶、入りましたよー」ちょうど来たみたいですね。」
「お茶ー」「お茶ー」
侑子さんにお茶のことを言おうとすると、タイミング良く四月一日がお茶を運んできた。
「んーいい香り。四月一日はお茶いれるのも上手いねー」
「上手ー」「上手ー」
うわー侑子さんが珍しく四月一日のこと誉めてる…
絶対なんか下心あるよ
「誉めても何も出ねぇっすよ。何か下心ありそうでこわいっすよ」
四月一日は私と同じこと思ったらしく、そっぽを向きながら侑子さんに言った。
「やあね。本心からよー下心なんかコレっぽちもないわよーただ」
うん、絶対何かを企んでいるな侑子さん。私に言わなかったってことは結構な肉体労働なんじゃ…
「ご機嫌良くなって後でちょいちょいと、庭の草むしりとかしてくれればなぁっておもって ねー」
「「ねー」」
「やっぱりボソッ(苦笑)」
「って、思いっきり下心ありありじゃねぇすか!」
四月一日ナイス突っ込み!!
私は心の中で四月一日を誉めていると…
ポツ
「晴れて…るよな」
サァァァ
空は晴れているのに雨が降ってきた。