歌の翼
□ピッフルワールドT
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『――を殺すくらいなら、死んだ方がまし』
『頼む…俺を殺せ…』
『…ごめん…』
ガバッ
「ハァハァハァ…またこの夢…」
桜都国で視てから毎日視るようになったこの女の子が男の子を刺す夢
それでも今だ誰かはわからない
でも、少しずつだけどもやが薄くなり、話も聞き取りやすくなっていた
肝心な人はわからないけど、着々と集まっていくピース
それと同様に少しずつ組み立てられる仮説
それらが真実に近づくごとに私また、震える体を抱き締めた
「こんな力、なくなればいいのに…」
矛盾した言葉を呟きながら