歌の翼

□桜都国T
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哉汰side

「いつまで寝てんだ?こいつ」

日が高くなり、そろそろお昼に差し掛かるなか、今ださくらと仲良く寝ている姫宮を見て言った

「そう思うなら起こせばいいだろ」

同じ留守番組である黒鋼が俺の言葉に答える

「俺がか?」

「お前以外に誰がいんだよ」

「黒鋼」

「…てめぇ喧嘩うってんのか?」

「んなわけねぇだろ」

「……。」

さて、そろそろ話戻すか

「で、どうする?起こすか?」

睨む黒鋼を無視して話を進める

「…寝かせときゃいいだろ。起こしたらうせぇ」

「確かに起きたら怪我のこと忘れて無茶するもんな」

そう勝手に俺は解釈すると

「……んなこと言ってねぇだろ」

黒鋼は視線をそらして不機嫌そうに言う

「はいはい」

「チッ……」

舌打ちはひどくないか?

とりあえずまぁそう結論付いたとき

「「ただいまー」」

「ただいま帰りました」

タイミングよく市役所に行っていたファイと小狼が帰ってきた
そしてファイはまっすぐ黒鋼の方へ向かい…

「黒わんたいい子で待ってたー?」

いつもように黒鋼をいじるファイ

「だから犬みてぇに呼ぶな!」

それに噛みつかんばかりに怒鳴る黒鋼を犬みたいだと思ったのは心ん中だけに止めておこう
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