nagi
□酒場B主人公ver完結(ナギ×主人公恋人前設定)
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──私は、きっと夢を見ているのでしょう。
だって、
あのナギさんですよ?
無口で無愛想で顔が怖くて…、
でも誰より優しくてかっこよくて料理上手で笑うとちょっと可愛い、…大好きなナギさんから、
『○○、お前が好きだ。』
──なんて言われるなんて、夢じゃなきゃありえません!
「…夢じゃねぇぞ。」
──しっ、しししかも、ちっちっ…ちゅうまで!…されちゃうとか!
キャーッキャーッキャーッ
「…うるせ。」
──思い出しただけで、わっ私、鼻血でそうです。
「…おいっ」
──ナギさんの唇ふわふわして気持ち良かったなぁー。どうせ夢ならもう一回お願いしようかなぁー。
「おまっ…!何言ってっ!」
「へ?」
──あぁ、夢の中のナギさんが、真っ赤になりながら私を見ています。そんなナギさんもとっても可愛いです。
「っ!だからっ!…だだ漏れなんだよ…。」
「と、申しますと?」
「…無口で無愛想で顔が怖くて悪かったな。」
「んなっ!?ななななななんで!?夢だからですか!?夢だから心が読めるのですか!?」
「…とりあえず、夢じゃねぇから。全部声に出してたぞお前。」
「…夢、じゃないんですか?」
「…あぁ、なんならもう一回確かめるか?ふわふわして気持ち良かったんだろ?」
──もう、穴掘って入るので上から埋めてくれませんか?
「まだ声に出てるぞ。…つか、埋めねぇ。ずっと傍にいるんだろ。」
そう言うとナギさんは私を抱き締めてくれて。
──夢じゃないんだ…。
そう思うと何故だか涙が勝手に溢れてきて。
「おまっ、何泣いてんだ。」
ナギさんを困らせてしまいました。