にちじょう(入口)
□主人公設定と女隊士
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しん……すけ……
待ってろよ…
今…あたしが……
沖田:おーい、篠原ー
そんなふざけた声に起こされて、あたしは飛 び起きた。
時計を見ると、沖田を起こしに行くはずの時 間をとうに過ぎている。
あーあ、やっちゃった…
夏希:すみません沖田隊長。
沖田:ったく…何で起こしてくれるはずの女を 起こしにこなきゃいけないんでィ。
大きなあくびをすると、出ていこうとする。
夏希:沖田隊長も珍しいですね、起こしに来てくれる なんて。
沖田:言い忘れてたけど、起こしに来たの は土方さんに言われたからだぜィ。
そうじゃなきゃ誰が来るか。
夏希:殴ったろか。
沖田:早く男装しろィ。 もう集まってんぞ。
夏希:え!!?
(しまった、起こしに行く時間以前に朝礼始ま る時間まで過ぎてた!!)
土方:おせぇぞ!篠原!
夏希:すみません…!
その様子を見てニヤニヤしてる沖田と、切腹 しろと言ってイラついている土方さんを見て いると、また今日も変わらない1日が始まる のだと実感した。
肩に届く黒髪を上で束ね、みんなと変わらな い隊服を着れば、もう男と変わらない。
ただ、胸のふくらみはどうにもならないので 、仕方なくサラシを巻いているが…
近藤:じゃあ、始めるか!
近藤さんが座り直し、朝礼が始まった。
近藤:実は今日、こんな事をしている暇はな いほど幕府は緊迫している。
どうやら、江戸内に数人の攘夷派…いや、高杉 一派か紛れ込んだという情報が入った。
びくりと体が反応した。
まっていた。この時を。
震え出す体は武者震いなのかは分からない。
近藤:そこでだ。今日はいつもより大人数で見 回りを…
夏希:一番隊にやらせてください!
隊士達:ハァ!?
確かに見回りはつまらないと言って隊士達に は不評だ。
でも、高杉を捕まるために協力してもらわな きゃ。