にちじょう(入口)
□変態には要注意!
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今日は仕事が非番だ。
なのに…
夏希:何で私が沖田隊長へ頼まれた買い出しに付き合わなきゃなんないんですか…
沖田:いいじゃねーか、どーせ暇なんだろィ。
夏希:そーいう問題じゃないです!
ったく、今日は見たかった映画があったのに…
…っと言うか、何で隊服じゃダメだったんですか?
沖田:お前バカか。
夏希:バカって…
沖田:お前が隊服着てみろ。
ホモのカップルに見えんだろ。
夏希:あ、そうか…
いや、でもだからって、いきなり着物着せられたら窮屈で…
沖田:じゃあ終わったらどっか好きなとこ連れてってやろーかィ。
もちろん、オレの奢りでなァ。
夏希:映画!! 映画観たいです!!
沖田:何だよ、ホテルって言うかと…
夏希:誰が言うか。
オレは意外に緊張していた。
あいつと2人きりなんて滅多にあるもんじゃない。
しかも、ほぼデートに近い事やってるし…
何で緊張するんだろうか、こんな男女に。
夏希:あのー、買い物が早く終わったのはいいんですけど…
沖田:ん?何か買い忘れたかィ?
夏希:いやそうじゃなくて…
何であたしが荷物持ってるんですか?
何で全部持たされてんですか?
普通、マンガじゃ男の子が女の子の荷物を持ってあげてません?
沖田:お前が女じゃなく、男女だからでさァ。
バキッッ!!←殴った音。
(しばらくお待ちください)
沖田:あーー、イテェ…… 何しやがんでィ… 普通、上司殴るか?
夏希:歳はあたしの方が上だしね。 ほら、そろそろ映画始まるみたいですよ!
隊長♪
沖田が辺りを見回しながら座席に座り直す。
沖田:何観るんですかィ?
夏希:何って、“ギンタマン"…
沖田:ギンタマンって…
あの、ジャンプに掲載中の?
夏希:あ、やっぱりいつも読んでるから、知ってますね!
沖田:帰る。
夏希:えっ!?何で!?
沖田:あれってメッチャつまんねーって評判のマンガじゃねーかィ!
夏希:何言ってんですか!!
あんな面白いマンガ、他にありますか?
あれ、密かにブーム来航してるんだから!
沖田:てか、22にもなってアニメって…
夏希:えっ?何で?ダメ?
沖田:ダメっつーか… (まぁ、そーいうギャップもありか…?)
そんなことを沖田が考えているうちに、上映 の合図である、ブザーが鳴った。