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□たまには、その手をのばしてよ
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渡り廊下のその先にある
厳重なセキリュティのかかった扉、


その向こうに
君はいるけど


すぐそばに
君は いるって

そう、わかっているのに



それでだって、
君は
出てきてくれやしないんだ・・・。





地下の練習室に続く階段を
下る寸前、
チラっと扉に目をやって


一息吐いて


僅かな期待も虚しく
また、タタンッと
足早に下った。
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