赤い涙**
□U
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ーーーーーファントムハイヴ邸
「坊ちゃん、先ほどレイラ様から連絡がありました。あと半刻ほどで到着するそうです。」
「そうか」
ファントムハイヴ家当主
シエル・ファントムハイヴは執務室の机に座り、紅茶を片手に新聞を読みながらセバスチャンの報告を聞いていた
「なんだか楽しそうですね、坊ちゃん」
「ん?ああ」
シエルは愉快そうに口元を歪めた
「今日はあいつとゲームをする約束をしていてな…負けたあいつの顔を見るのが楽しみだ」
「お二人は勝負事をすれば、なかなか決着がつきませんからね」
シエルは脳裏に悔しそうに顔を歪めるレイラを思い浮かべながら再び新聞に目を落とすのだった
(あんなに嬉しそうな坊ちゃんは珍しいですねえ)