光りを探して**
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「.....」
しばらく話していた桃井達だったが、”早く仕事に戻らなくていいの?”と、なまえに言われ、桃井は急いで下へ降りて行った
(嫌ね....普通にこんな親しくなっちゃって.....)
やや強引であるが、"友達"というものができた
下に目線をやると、練習の休憩時間のようで、続々と部員たちが水分補給などをしていた。
桃井は、どこか行ったり来たりと忙しそうに仕事をしている。
部員に話しかければ、笑顔で応えては”頑張って!”と、笑顔を向けている
そんな彼女を眩しいと思う
"なまえちゃんって、キレイだからかな―――どこか近寄りがたいっていうか..一人ピンとしてる感じ"
そう言われた時は、不思議でならなかった
キレイなんて言われるのは珍しい事ではないが、こんな歪んでいる自分を綺麗などと褒められるのはどこか落ち着かなかった
「友達なんて、柄じゃないわよね....馬鹿みたい」
今さら人と慣れ合うなんて、と自嘲気味に笑う
「あぁいう優しい子には、私なんかじゃなくもっといい人がいるわ」
ポツリとそう呟くと、なまえはその場から離れるのだった