光りを探して**

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『おぉーい!黒子っちー!ビックニュースっスよー!』




帝光中学2年3組教室


そこから、元気そうな男子生徒の声が響き渡る。













物語はここから始まった。








ある一人の男子生徒が、大声で何かを叫びながら教室に入ってきた。








『……騒々しいですね。どうしたんですか?黄瀬くん』




入ってきた男子生徒。


"黄瀬君"


そう言われると、どこか楽しそうに、

慌ててまくし上げた







『聞いてくださいッス黒子っち!なんと、今日このクラスに転校生が来るんっスよー!』



『……転校生?』



その男子生徒は、教室の扉から大声で窓際の席に座る、一人の生徒に話しかけた



その生徒は、叫ぶ男子生徒に首を傾げながら問いかけた


本を見るため落としていた視線を、男子生徒へと向ける。



『そーっス!さっき先生達の立ち話を聞いたんスよ!しかも、女の子しいっスよ♪』




『へーー。そうなんですか』


その少年ーーーー


黒子テツヤと呼ばれる生徒は、ズカズカと自分の席まで歩いてくる"黄瀬涼太"に、いつもと変わらない無機質な瞳を向ける




そっけない返事をすると、黄瀬は面白くなさそうに眉を顰めた




『黒子っちー!なんスかそのそっけない態度はー!もうちょっと喜ぼうっスー』


ぶーぶーと駄々をこねる黄瀬

そんな黄瀬に黒子は冷たく「黄瀬君ステイ」と言葉を放つ。





『その話は僕も聞いているがな』


二人が話し込んでいると、ふと横から声がかかる。




その声が聞こえると、2人は途端にビシッと背筋を伸ばす。




横からスッと顔をだす、その人物は



ここ、帝光中学バスケ部主将、赤司征十郎


同じバスケ部部員である二人が、従う絶対的存在だ



『赤司くんも知っていたんですか?』


話に入ってきた赤司に話題を振る黒子。




『あぁ。その件は先日から耳にしていた』


『そうなんスかー!?なんで教えてくれなかったんスか赤司っち』


ぶーぶーとまたむくれる黄瀬を軽く流すと、赤司はそれについて話し始めた




『あぁ。その転校生に少し興味があってね』





『…………興味?』



すっとぼけた声で聞き返す黒子と黄瀬


すると赤司は何か考え込む様子で話し始めた



『……その転校生は、以前アメリカのバスケ代表チームのエースだったらしい。』







『アメリカの?それってすごい事じゃないッスか!それじゃあ、帰国子女ってやつッスね』

「そうだね。少しそれに興味があってね。僕も話を聞いていたんだよ」






『そんな凄い子が、どうしてここなんかに?』


もっともと言えばそうな質問を投げる黒子



『……そこまでは良くは知らん。ただ、数ヶ月程前にアメリカからこちらに来ているそうだ』



『へー。物知りッスねー』





三人で雑談をしていると





『赤ちーん。ちょっと聞いてよー』


突然赤司の後ろから、にゅと大きな影が出てくる。


その男は、立っている赤司でさえ見上げるほどの高身長だった。


そして、紫色の髪の毛が特徴的である
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