ハンター夢

□ゴン×決戦×ヒソカ
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それから4週間、ゴンとキルアはウイングの元で【念】の修行に明け暮れていた。【発】習得のためだ。ナマエも新たな【発】を会得するため、思考を巡らせていた。
今まで使った【強く儚い者たち(ルージング・グリップ)】と【DANCE WITH THE DEVIL(ザ・ドールハウス)】も純粋な放出系と言うよりは、操作系寄りの能力だからだ。どうやってオーラを飛ばすか……飛ばすだけなら出来る。ただ飛ばすだけではつまらない。変な欲求が思考を邪魔する。
ナマエ達がそんな毎日を過ごしていたある日、ヒソカに1本の電話が入る。
「もしもし、ゴンだけど」
『やあ待ってたよ、ボクといつ戦うか決めたかい?』
「ああ。7月10日に戦闘日を指定するから、天空闘技場で戦ろう!」
『……オーケイ♦楽しみにしているよ♥』
それからはまた【練】を行う毎日のゴンとキルア。ナマエも新技開発に頭を悩ませている毎日だった。

そして決戦当日。
《ゴン選手!!VSヒソカ選手!!いよいよ注目の一戦が始まろうとしております!!》
場内アナウンスに会場が沸く。
《おっと、先にゴン選手が現れた!!今日は手ぶらで登場です!!現在、4戦して3勝1敗!!波に乗っています!!》
ゴンがやる気満々の面持ちで登場すると、反対側のゲートが開き始め、そこからヒソカが現れた。
《現在、9勝3敗!!勝てばフロアマスター、負ければ一転地上落ち。まさに分け目の勝負!!しかし闘技場に姿を見せれば未だ負けなし!!無敗神話は続くのかー!?》
ゴンの視線に気付いたヒソカはゴンと見つめ合う。
(そんな目で見つめるなよ♠興奮しちゃうじゃないか……♥)
禍々しいオーラが辺りを包む。
「ポイント&KO制!!時間無制限一本勝負!!始め!!」
開始合図と共に、ゴンが攻撃を仕掛ける。しかし、攻撃は全てヒソカに防がれ避けられる。
ヒソカからの攻撃をゴンも避けるが、避けた先にヒソカのケリが炸裂した。
それからもゴンの攻撃はすべて避けるか防がれ、ヒソカの攻撃はゴンに当たった。
「クリーンヒット!!1ポイントヒソカ!!」
ヒソカはかかって来いとでも言うようにゴンに手招きする。
《すっ……凄まじい攻防です!!実況を差し挟むスキさえありませーん!!》
「くくく、どうした?まだボクは、開始位置から動いてさえいないんだけどねェ……♦」
「え、ホント!?くそ〜見てろよ」
実践技術の足りないゴンには厳しい状況だ。勝てないのは知ってる。だけど、無茶はしないで欲しい。ヒソカには驕りがある。そこに気づけるかどうか……まぁ、ゴン君には気付けないか。そう思いながら会場の片隅で試合を見守るナマエ。
《出たァー!!!ゴン選手の石板返しィー!!!》
ゴンはひっぺがえして投げた石板を思い切り蹴りつけた。
(石板を砕いて石つぶてに!!)
石板を弾きながら、ヒソカはゴンを探す。
(ゴンは!?どこだ!?)
ヒソカが弾いた石板の後ろから現れるゴン。気づくのが遅れたヒソカはそのまま顔面に一撃を食らう。
「クリティカル!!2ポインッ!!ゴン!!」
これでポイントはひっくり返った。ヒソカは試合開始から初めて開始場所から動いてゴンのところへと向かう。その表情には笑みをたたえている。
ソレを見たゴンもヒソカに向かって歩き出し、二人の距離が近づいた所で上着のポケットからあの時のナンバープレートを取り出してヒソカに手渡す。手渡し終えると同時に、また距離をとる二人。
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