ハンター夢

□マジック×ヒソカ×ゴンとの約束
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闘技場を後にしたヒソカが最初にあったのは
ナマエではなくマチだった。
「お疲れ。さ、さっさと腕見せて」
ヒソカの自室へ行き、もがれた両腕を持ちながらマチは言う。
「前から思ってたんだけど、今日の試合見ててハッキリしたよ。あんたバカでしょ。わざわざこんな無茶な戦い方してさ。あれって何?パフォーマンスのつもりなの?ま、あたしは儲かるからいいんだけど」
そう言うとマチはヒソカの傷口を目に焼き付ける。そこにナマエが乱入した。
「ヒーソーカー!!」
「おや♦」
「誰?」
「あ、お邪魔しました……」
「ナマエ、いてもいいよ♥マチはただの仕事仲間だから♠マチ、こっちはナマエ♥ボクの想い人さ♦」
「あっそ。いいから腕周りのオーラ消して。まずは左手から」
ヒソカが腕のオーラを消すと共に、大量の出血が始まる。
「それじゃ、止血ね」
マチはヒソカの左腕の止血を行った。絶妙な力加減で。
「いくよ」
【念糸縫合】
物凄い速さで腕ともがれた腕を行き来するマチの左手。1分もかかっていないだろう速さだ。
「ハイ終わり!血管・骨・神経・筋肉ほぼ100%繋げたよ」
マチが左手をグイッと引っ張ると、離れていたヒソカの左腕がピッタリとくっついた。漫画で見るのと、自分の目で見るのとでは全然違う。いろんな意味でマチは凄い人なんだと思い知った。
ヒソカは繋げられた左手を動かして確認している。
「見事だ♥」
「すげぇ!」
「次、右ね。今度はあんた、腕持ってて」
ポイッと右腕をヒソカに放り、左腕と同じように止血し、縫い始める。
「いつ見てもほれぼれするねェ♥間近でキミの【念糸縫合】を見たいがために、ボクはわざとケガをするのかも♥」
「いーから、左手2千万、右手5千万払いな。ホレ、とっとと」
さっさと払えと手を出すマチ。
「ところどころちぎれてるけど、自分で後は処置してね。あんたの【伸縮自在の愛(バンジーガム)】と【薄っぺらな嘘(ドッキリテクスチャー)】使えばなんとかなるでしょ」
「ああ……隠しといた方がいいかな♥その方が戦闘中に自力で戻したっぽいもんね♥」
どこからともなく、ハンカチを取り出したヒソカ。
「タネも仕掛もないただのハンカチを……」
【伸縮自在の愛(バンジーガム)】で腕に貼り付け、【薄っぺらな嘘(ドッキリテクスチャー)】で肌を再現した。
マチもこの速さには目を瞠った。
「ヒソカ、その傷直しに来たけど要らんかったみたいだね」
「ナマエが治してくれるのかい?」
「必要であれば、イルミの時みたく治すけど……」
そう言ってマチを見た。せっかく仕事したのに、それを無意味にしてしまいそうだったから。
「あんたの能力で治せるなら、見てみたいね」
『お金は貰ったし』と付け加えるマチ。
「なら……【キクリヒメ】」
召喚器をで頭を撃ち抜き、ペルソナを召喚する。召喚された【キクリヒメ】で【メディラマ】(回復術)をかける。
「ソレ、取っても大丈夫だよ。ヒソカ」
ヒソカは腕に貼りつけた【伸縮自在の愛(バンジーガム)】を解除する。
「何?今の……」
「凄いだろ?マチ♥」
「何で自分をぶち抜いてんのに、ヒソカの傷が無くなってるの??」
「彼女が【召喚士】と言われてる所以だよ♦」
マチはしげしげとナマエを見る。
「あんた、うちの団長が気に入りそうだわ」
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