ハンター夢

□飛行船×夜×休憩
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「残った43名の諸君に改めて挨拶しとこうかの。ワシが今回のハンター試験審査委員会代表責任者のネテロである。本来ならば最終試験で登場する予定であったが、一旦こうして現場に来てみると、なんとも言えぬ緊張感が伝わってきていいもんじゃ。せっかくだからこのまま同行させて貰うことにする」
突然のネテロ会長同行に、周りは緊張感に包まれている。相変わらず何を考えているのかわからない爺さんだ。
「次の目的地へは明日の朝8時到着予定です。こちらから連絡するまで各自、自由に時間をお使い下さい」
ビーンズの言葉に、ゴンとキルアの二人は飛行船探検へと向かった。
クラピカが『試験はあといくつあるのか?』という疑問を口にした時、トンパが横から『その年によって違うが、平均して5つか6つくらいだ』と答える。
「次の試験受かりたけりゃ、飛行船でも気を抜かない方がいいってことだ」
脅しをかけるトンパに、クラピカとレオリオは互いを見て無言になっていた。

そんな中、シャワーを借りようと試験官が控えている部屋に着ていた私は、何故かメンチ達の会話に混ざっていた。
「ねェ、今年は何人くらい残るかな?」
「合格者ってこと?」
「そ。なかなかのツブ揃いだと思うのよね。一度全員落としといてこういうのもなんだけどさ」
「でも、それはこれからの試験内容次第じゃない?(メンチみたいな試験官じゃ一人も残れないだろうし)」
メンチの隣で黙々と食事をしながらも、話には耳を傾ける。
「そりゃま、そーだけどさー。試験してて気付かなかった?結構いいオーラ出してた奴いたじゃない。サトツさんはどぉ?」
「ふむ。そうですね。ナマエさんは別としても新人がいいですね、今年は」
「あ、やっぱりー!?」
「あたしもナマエは別として294番がいいと思うのよねー、ハゲだけど」
(ナマエ以外で唯一、スシ知ってたしね)
「私は断然99番ですな。彼はいい」
「あいつきっとワガママでナマイキよ。絶対にB型!一緒に住めないわ!」
「そーゆー問題じゃ…」
「ブハラは?」
「そうだね――新人じゃないけど、気になったのがやっぱ44番……かな。ナマエは問題外だし」
「ちょっ……問題外って酷くない!?」
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