ハンター夢

□ヌメーレ湿原×奇怪な生物×試験官ごっこ
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「ヌメーレ湿原。通称“詐欺師の塒”。二次試験会場へはここを通って行かねばなりません。十分注意してついて来て下さい。騙されると死にますよ」
サトツさんの説明が終わると同時に、地下道へと通じていた道がシャッターで閉じてしまった。後戻りは出来ないし、設定された時間内に地下道から出なければそこで試験終了という事か。

「騙されることのないよう注意深く、しっかりと私の後をついて来て下さい」
「ウソだ!!そいつはウソをついている!!」
地下道への出入り口の影から、ヨロヨロと一人の男が出てきた。
「そいつはニセ者だ!!試験官じゃない。オレが本当の試験官だ!!」
ビシっとサトツさんを指さし、言い放つ男。しかも、片手にはヌメーレ湿原に生息する人面猿を持っている。
確かにこの猿とサトツさんは似てるんだよなぁ〜……とどうでも良さげに考えていると、いきなりトランプが飛んできたので【硬】で弾いてしまった。
叫んでいた男は顔面でトランプをモロに受けて絶命。サトツさんは両手に投げつけられたトランプを持っている。
足元に落ちたトランプはそのままに、投げてきた方向を見やるとヒソカがいた。
「くっく♠なるほどなるほど♣」
死んだふりをしていた人面猿にもトランプを投げつけるヒソカ。
「これで決定♦そっちが本物だね♥試験官というのは、審査委員会から依頼されたハンターが無償で任務につくもの♠我々が目指すハンターの端くれともあろう者が、あの程度の攻撃を防げないわけがないからね♣」
「ほめ言葉と受け取っておきましょう。しかし、次からはいかなる理由でも私への攻撃は試験官への反逆行為とみなして即失格とします。よろしいですね」
「はいはい♦」
ヒソカはチラリとこちらに視線を向けるも、トランプが地面に落ちているのを確認し、ニヤァと笑った。

ヒソカに殺された人面猿達は、ヌメーレ湿原に生息する鳥によって食い散らかされている。
サトツさんをニセ者扱いして、受験生を何人か連れ去ろうとしていたのだろう。
「それではまいりましょうか。二次試験会場へ」

受験生312名 ヌメーレ湿原へ突入
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