ハンター夢

□キルア×イルミ×ゾルディック家
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ネテロ会長のおかげでゾルディック家に滞在することになってしまったナマエ。
キキョウとシルバは娘が出来たとばかりに喜び、ゼノは茶飲み友達扱い。キルアにはゲームの相手、イルミには手合わせと言う名の死合を仕掛けられる日々を送っていた。ミルキは引きこもっており、食事以外では会ったことがない。カルトにいたっては、キキョウかキルアの背に隠れてまともに会話すら出来ずにいた。

「ナマエ姉ちゃん、今日はどのゲームで勝負する?!」
「ごめん、イルミと先約があるから今日は無理っぽい……」
明らかにシュンとするキルアが可愛くて、意志がぐらつく。が、ここでイルミとの手合わせを断ったらマジで死合になる事必須。手加減無しでやられたら、【発】を使わなければ分が悪い。
しかし、ジンにはハンター試験合格までは人前であまり【発】を使わないように約束させられているため、キルアとのゲームはお預け決定である。
「ならさ、兄貴とナマエ姉ちゃんの手合わせ見てていい?カルトも一緒にさ」
キラキラした目で訊いてくるキルアに嫌とは言えない。可愛いから!
「イルミが良いって言ったらね」
自分は構わないが、念を知らない二人に何処まで見せてもいいのか判断出来ないため、判断はイルミに任せることにした。

「ナマエ姉ちゃん!兄貴の許可とれたよ!!」
マジですか……ペルソナ使ってるの見せていいんですか、この二人に。
「分かった。じゃ、行こっか」
キルアとカルト(キルアの背に隠れたまま)を連れて、イルミが待つ庭と言う名の森の中に移動した。
「や」
「どうも」
いつものように片手を上げて挨拶してくるイルミに、こちらもいつものように軽く挨拶を返す。
『いつもみたいにペルソナ使っていいの?』
『いいよ』
念文字でイルミとやり取りし、ペルソナ使用の許可を取る。
「あ〜……今からちと特殊な技を使うから、あまり近くで見ないように。巻き添えにしたくないから」
「りょーかい!カルト、向こう行こうぜ」
カルトの手を取り、キルアは離れた木の下まで走っていった。あれだけ離れていれば、ペルソナの巻き添えを食らうこともないだろう。
「死合は嫌だからね」
「うん。親父達にも止められたから、手合わせしかしないよ」
「止められた?何で?ゼノさんの茶飲み友達だから??」
「いや。婚約者候補なんだって」
「は?誰が??」
「だから、ナマエが婚約者候補なんだって」
ピッと私を指さしながら言ってのけるイルミ。
「慎んで辞退させて頂きます」
「却下」
「何で!?」
「オレに決定権ないから」
「はぁ〜……」
「ま、とりあえずキル達が見てるからやろう」
「へぇ〜い」
イルミはいつもの様に鋲を構える。私は召喚器を手にし、いつでもペルソナを召喚できるように準備する。
「行くよ」
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