ハンター夢

□ジン×会長×お手伝い
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ジンと出会って半年。今では念に関しては応用技まで使用可能になっている。流石はジンといった所か。修行は厳しくも、修行以外はかなり優しい。ジン曰く『娘が出来た気分』だとか。

「ナマエ、これをハンター協会の会長に届けてくれないか?」
ある日、ジンから1通の手紙を渡された。自分で届ければいいのに、ジンは見つかりたくない人物がいるらしく一ヶ所に長く留まらない。今日もこれからまた別の場所に行くらしい。
「届けるのはいいけど、届けに行ったらジンと合流出来なくならん?」
疑問をぶつけてみるも、『とにかく手紙を届けろ。その後の事は会長に聞け』と修行モードのジン。

そのまま、野良犬でも追い払うようにさっさと行けと追い払われ、今はハンター協会の前にいる。ご丁寧に飛行船の用意までジンはしていたのだ。
「会長にジン=フリークスからの届け物なんだけど……」
受付でジンの名前を出した途端、周りの空気が変わった。なんというか、緊張感でピリピリしている感じだ。ジンってそんなに凄いハンターなんだって、今更実感した。

しばらく待っていると、パタパタと足音をさせながら豆が走ってきた。
「初めまして、ナマエさん。私は会長の秘書をしているビーンズと申します。会長がお会いになるそうですので、どうぞこちらに……」
豆ことビーンズについて歩くこと数分。エレベーターで会長がいるというフロアまで上り、会長と初対面の時を迎えた。

「ワシが会長のネテロじゃ。おぬしがジンの言っていたナマエかね?」
「はい。ジンからこれを会長に渡すように言付かって参りました」
ジンから託された手紙を渡す。
フムフムと内容の確認をしたネテロは、ナマエに向かって切り出した。
「おぬし、ジンの娘になったそうじゃな」
「はぁ!?そんなの聞いてない!!何やらかしてくれたの?!あのオヤジは!!」
「おや、その様子じゃと本当に知らなかったようじゃな……ほれ」
ジンからの手紙を渡され、ハンター文字で書かれた内容をゆっくりだが解読する。

『面白い娘を拾ったから養女にした。ついでに念の習得も出来ているから次のハンター試験に参加させる。それまではそっちで雑用させといてくれ』
そんな感じの内容が淡々と書かれていた。
「ぁんのクソオヤジ〜!!」
怒りを露わに手紙を握り締めていると、ネテロ会長が『ほっほっ』と笑いながらもう一枚の紙をこちらに向けた。
嫌な予感しかしない。
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